第一節<末の妹と双子>
(原作)ラプンツェル(アレンジ少々アリ)
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<ラプンツェル>
むかし むかし ある所に
子供が欲しいと願いながらも長い間さずからない夫婦がおりました
ある時やっと妻が身ごもり、隣家の魔女の庭に植わっている野菜のラプンツェルを食べたくてたまらなくなりました
「やったぞ! ついに子供が授かった! 私たちの子だ!」
「えぇ…やっと神に私達の願いが届きましたのね。
ねぇ…あなた」
「なんだい?」
「私、お隣に生えているラプンツェルが食べたいですわ」
「駄目だ。あれは魔女の家、盗みになんて入ったらなにをされるかわからない」
「ああ……ラプンツェルが……食べたい…」
ある日 食が細ってやつれた妻が
「ラプンツェルが食べられなければ私は死んでしまいますわ…」
というので、夫は高い塀をのりこえてラプンツェルを盗み、妻に食べさせました
「これがラプンツェル? なんて…嗚呼…なんて美味なのでしょう」
妻はあまりのおいしさに、次の日は三倍も食べたいと言いだしました
夫がもう一度、隣家へ忍び込むと
「そうかいあたしゃのラプンツェルを盗んだコソ泥はあんただったのかい」
魔女にに見つかってしまいました
「盗んだことは謝る! すまない! だが! 妊娠中の妻が! ラプンツェルを欲しているんです。
ラプンツェルを食べないと死んでしまうのです! だからどうか、私にそのラプンツェルを分けて下さい!
この通りお願いします!!」
夫が必死になって弁解すると、魔女は言います
「それなら好きなだけ持っていけばいい。
ただし生まれる子を私にくれるならね」
キヒヒヒ。魔女の恐ろしい笑い声
夫は恐ろしさのあまり承知してしまい、生まれた女の子をラプンツェルと名づけて魔女に渡してしまいました
太陽の下でいちばん美しい子どもになったラプンツェルは、十二歳になると、森の中に築かれた入り口も階段もない高い塔に閉じ込められました
「ラプンツェル。髪をおろしな」
「はい。名づけ親のおばさん」
魔女が下から呼ぶと、ラプンツェルは見事な長い金髪を窓から垂らし、
魔女はそれをつたって登ってくるのです
「〜〜〜〜♪」
「なんて美しい歌声なんだ…。どんな素敵な女性が歌っているんだろう?」
その後、ラプンツェルは彼女の美しい歌声に誘われた王子と出会い
「ラプンツェル、ラプンツェル!
おまえの髪をたらしておく
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