第十四話 森を進みその十八
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「キャリオンクローラーにしても」
「こいつも本来はか」
「巨人やドラゴン程でなくてもな」
「強いってか」
「そうだろうな」
「けれど俺達ならか」
「持ってる武器も腕も違うからな」
この二つを兼ね備えていいるからだというのだ。
「楽に勝てたんだよ」
「実際にです」
順一もここで二人に話した。
「キャリオンクローラーは虫なので知能は低いですが」
「それでもだよな」
「はい、その巨大さと体力を奪う毒と麻痺させる毒を持ち」
この二種類の毒をというのだ。
「しかもどちらの毒も霧、ブレスとして吐くことが出来ます」
「だからだよな」
「かなり強力な部類のモンスターです」
そうなるというのだ。
「キメラやグリフォンの次位のランクに所属するでしょうか」
「モンスターの強さのか」
「それ位かと」
「というかキメラやグリフォンが強過ぎるか」
「彼等やゴーゴンはドラゴンの次のランクです」
「じゃあ相当強いな」
「はい」
「そういえば俺もレーヴァティン持ってからだったな」
久志は彼等と戦った時のことを思い出した。
「そういった連中と戦えたのは」
「そのキメラ達は金貨を出していましたね」
「ああ、そうだったよ」
「それはまだ若い、おそらくまで成長しきれていない位の」
「そんな連中か」
「ドラゴンで言うとパピーです」
ドラゴンパピーという、まだ赤子のドラゴンとされていてドラゴンの中ではまだまだ弱いとされている。
「まだまだ」
「そんな連中だったんだな」
久志は頷きつつ言った。
「キメラも成長しないと本当に強くならないか」
「ゴーゴンもです」
「だったらその連中だったか」
「より苦戦していたかと」
「そうだったんだな」
「そしてこのキャリオンクローラーも」
「幼虫だろ」
智が順一に問うた。
「そっちだろ」
「はい、外見でおわかりですね」
「青虫っていえばそれだからな」
巨大でこそあるがだ。
「わかるぜ、それは」
「キャリオンクローラーが成長してです」
「別の生きものになるんだな」
「成虫に」
まさにそれにだというのだ。
「なります」
「そうだよな」
「かなり大型の毒蝶になります」
「毒かよ」
「それこそ私達の世界で出て来る特撮ものに出る様な」
「ああ、モスラか」
特撮と聞いてだ、智はすぐにこれを話に出した。
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