第五章 Over World
もし、うまくいくならば
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う」
「えっと・・・私お祈りってわからないんですけど・・・・」
「おや。では私たちの言うことを聞いて、心の中で復唱して下さい」
そうして四人の食後の祈りが唱えられ、唯子も見よう見まねでポーズをとる。
言ってることは難しくて・・・というより、かしこまった言葉でよくわからなかったが、とりあえず食した命に感謝しましょう、という物らしい。
食前にもやったので、なんとなくわかった。
「よーし!!あそぼーぜ!!」
「何するー?」
「家族ごっこ!!」
「それ昨日やったよ?」
「じゃあ・・・・おねーさん、何かない?」
「え?私!?」
食後、教会の外で遠くを見て考えている唯子のもとに、子供たちが寄って来た。
どうやら遊びに誘いたいらしい。
ここにいるのは、皆小学生くらいの子ばかりだ。
新しい遊びを思いつこうとも、なかなか案がないらしい。
教会は丘の上に建っている。
丘の形は山型ではなく、一方向だけになだらかな坂道があり、他の方面は切り立った形になっている。
当然、崖の方には柵が設置されており、協会の周囲には木も数本立っている。
風が吹く。
決して強いわけではないのだが、厳しく激しい風だ。
だがそんなものなど彼等には慣れたものなのだろう。
崖の下は荒野になっており、なだらかな坂の方を見ると少し先に村が見える。
街ほどではないが、大きな集落。
つまり、この教会は町はずれにある、ということだ。
その集落からも子どもたちが数人やってきて、唯子の提案した鬼ごっこに混ざって興じることになった。
これはある一幕。
幸せだった時間の反芻。
少女は求める。
幸せという物の、そのカタチを。
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「くそ・・・・・なんでだ・・・・どうして誰も救えない!!!」
ガンッッ!!!
携帯を握りしめ、反対の拳で翼刀が街の街灯を殴りつけた。
公園は翼刀の結界が覆っており、公園の管理者には、翌朝「EARTH」から閉鎖の旨の連絡がいくはずだ。
というか、もうすでに「KRRP OUT」のラベルで出入り口を封鎖しているし、入ろうとしても翼刀の結界で公園の反対側に抜けるだけだ。
「俺は・・・あの人たちみたいにできないのか・・・・!?」
何よりも無力な自分に憤る言葉を聞いているのは、ベンチに座り込んだ映司と杏子だ。
まどかは気絶してしまったので、ほむらが自宅に送っている。
彼女はそのまま彼女につくらしい。
こうなった以上、キ
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