暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
これが俺たちの出会いだね
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うやめなよ?」

「うっせーって言ってんだろ!!」


バシッ!!と映司の手からリンゴをひったくる杏子。
そのまま逃げるように走って行き、振り返りざまにベーッ!!と舌を出す。

その走りっぷりに唖然としてしまう映司だが、スーパーの隣に停めておいた「自販機」にコインを入れ、そこから出てきた缶に声をかけて放り出す。


すると缶は変形し、鷹の形になって少女の後を追いかけて行った。



この時はまだ、ぐるぐる巻きにされるなど想像もしていない杏子だった。


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「ちっ、なんなんだあいつは・・・・」

グぅ〜

「ぐっ・・・やっぱリンゴだけじゃたりねーか・・・」


その後、ホテルの一室。
太陽も沈みかけて、暗くなっていくのでカーテンを閉める。


佐倉杏子は魔法少女だ。
今晩も魔女を探して街を歩き、見つけた場合には倒す。

そのためには何よりも体力が必要だ。
グリーフシードのストックはまだ二つあるが、ソウルジェムは何もしなくても濁る物。少し心許ない。


「あんとき邪魔さえ入らなかったらな・・・・」


そう言いながら、上着を羽織って玄関に向かう。
行く途中で、それこそコンビニでもなんでも、そこで食料を「調達」しないとどうにも調子が出ない。

と、椅子に掛けた上着を取り、玄関に向かおうとすると呼び鈴が鳴った。


家庭にあるような温和な音ではなく、各個室に備え付けられたビー!と言う飾りっ気のない音だ。


ドアノブには「入らないでください」のカードをかけているから、従業員ではない。
そもそも、それならまずロビーから電話が来るはずだ。


(魔法少女か・・・・?)


グリーフシードを狙って、魔法少女同士が争うことはそう珍しい事ではない。
しかも固有魔法は十人十色で多種多様だ。

自分を見つけ出す魔法少女がいてもおかしくはないのだ。


ソウルジェムを握りしめ、取り出す杏子。
そこから槍(全部ではなく、先端から半分ほど)が出てきて、それを構える。


もう一度呼び鈴が鳴る。

恐る恐る近づき、覗き穴から向こう側をうかがう。


「なッ!?」

そこにいたのは、昼間に見た男だった。
つまり、映司だ。


(な、なんで名前も知らないあたしのいるとこに来れんだよ!!)

玄関に背を預け、驚きで詰まった呼吸を整える杏子。

彼女は気づいていないが、この部屋は包囲されている。
カンドロイドで。


カンドロイドが何かって?
あのタカのことです。ほかにもいます。
説明?

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