第五章 Over World
それはとってもすごいこと
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ヒョコ、と手を上げて質問した。
「それ「EARTH」の人の言葉ですか?」
「ん、局長さんの言葉だよ」
「「局、局長!?」」
「そんなに偉イイ人ですか!?」
「まどか、テンパりすぎだよ。深イイみたいになってる」
「さやかちゃんそこまで騒がないのな」
「まどかが先にテンパってくれましたから」
「あぁ、なるほど」
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街の向こうに、太陽が沈んでいく。
私の知っている世界とは、少し違う世界。
いや、私の世界から変わった世界、と言った方がいいか。
そこで現れた、新しい人物。
彼がカギなのだろうか。
この閉ざされた運命の扉を開けるための。
今までとは、すべての展開が違っている。
結果的には変わってないけれど、みんなの心境が大きく変化している。
今日も、まさか美樹さやかとあんな言い合いをするとは思ってなかった。
いがみ合いの形だったが、それが嫌とは感じず
「―――――あ」
ふと、手を口元に当てると
(笑っていたの?)
少し、柔らかくなっていた気がする。
ビルの屋上から見るこの街はきれいだ。
だけど、その住人が、生活が、未来がきれいだとは限らない。
まるでそれを必死になって覆い隠すかのような、整った街並み。
みんな、自分のためだけに動いている。
そういう私だってそうだ。
自分の目的のためにだけしか、もう動かないと決めた。
でも
気付けばあの時、魔女の結界の中に踏み込んでいたし
中で戦っていた彼の手助けをしたし
巴マミを一緒に探し
今日なんて一緒に昼食を取っていた
もうだれも頼らないと決めたのに
こうも簡単に私の覚悟は崩れてしまった。
私のせいか
それとも、彼の影響か
あなたなら、救えるというの?
あなたがいれば、まどかを助けられるの?
嗚呼、信じられるなら、今すぐにでも飛びつきたい。
涙ながらにしがみついて、まどかを救ってと叫びたい。
きっと彼はそれを聞き、任せてくれというのだろう。
だが、それが出来なかったとき、私は真に絶望へと墜ちるだろう。
それだけはダメだ。
そうなってしまっては、もう二度とまどかを救えない。
だから、私は進めない。
何も変わってない。
何も変わらない。
私は、あの事の私と何も変わってない。
臆病で、何もできない、あの頃の私。
でも、誰も解ってくれない。
解りようも
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