暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
それで十分、助けられちゃた
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
同じ場所に二体もいるなんて、聞いたことがないわ!!)



そう

翼刀とマミが戦っている魔女は、全く違うものだ。



同じ場所に二体の魔女。
そんなことは本来はありえない。

時に魔法少女がグリーフシードを取り合うように、魔女同士だって人間を喰らい取るのだから。



だが、何の因果か。
否、そもそもその因果が歪んだ結果か。


確かに今、この場には、二体の魔女が二つの結界を展開しているのだ。
しかし、ここでそれよりも特筆すべきことがある。



マスケット銃が使えない
まどかたちの為の結界
ガスからの自分自身の防護

これだけのハンデを抱えながら、巴マミはすでに八分近く戦闘をこなしていることだ。



もし、これがいつもの調子だったならば、彼女は根負けしてしまっていただろう。

もし、まどかたちがいなかったら、彼女はガスに気付かず、発砲と同時に吹き飛んだだろう。



つまり、マミがここまで踏ん張れたのは



(私の友達―――ずっとずっと、一緒にいてくれるって言ってくれた、私の友達!!!)

(そんな二人を、絶対に――――!!!)



魔女の周囲を駆けまわり、リボンで削り出していくマミ。
が、その魔女も飽きたのか、標的を新たに二人へと向けた。

その視線に、結界の中で息をのむ二人。
キュゥべえが契約を促しているが、二人はそんな場合ではない。

魔女の触手が伸び、結界へと襲いかかる。


「させないわ!!!」

バシュウァ!!!


結界に迫る触手。
それは地面から伸びたリボンの壁に阻まれて止まった。


バラリと崩れるリボン。
役目を果たしたと言わんばかりにほどけ、ばらけていくリボンの隙間から、マミの双眸が魔女の全身を睨みつける。



「私の友達は――――絶対に傷つけさせやしない!!!」

マミの宣言。
同時に、ほどけて行っていたリボンが息を吹き返す。

一斉に魔女へと伸びたそれは、瞬時に全身を縛り上げ、その身動きの一切を封じる。



「マミさん!!」

「そこで見ててくれるかしら?」

ジャカッ

「私の、魔法少女としての戦いを!!」



マスケット銃を手に、マミは跳躍する。
雁字搦め状態の魔女の、その頭上にまで飛び上がったのだ。

するとマミのスカート下からリボンが噴出されていった。


それは渦を描き、周囲に風を巻き起こしていく。
必然、この状態でかき集めていくものなど一つしかない。


「よっぽど自慢のガスなんでしょうけど、だったら自分で吹っ飛びなさい!!」


だんだんとドーム状へと集まりだすリボン。
そしてそれは周囲のガス
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ