第五章 Over World
それで十分、助けられちゃた
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同じ場所に二体もいるなんて、聞いたことがないわ!!)
そう
翼刀とマミが戦っている魔女は、全く違うものだ。
同じ場所に二体の魔女。
そんなことは本来はありえない。
時に魔法少女がグリーフシードを取り合うように、魔女同士だって人間を喰らい取るのだから。
だが、何の因果か。
否、そもそもその因果が歪んだ結果か。
確かに今、この場には、二体の魔女が二つの結界を展開しているのだ。
しかし、ここでそれよりも特筆すべきことがある。
マスケット銃が使えない
まどかたちの為の結界
ガスからの自分自身の防護
これだけのハンデを抱えながら、巴マミはすでに八分近く戦闘をこなしていることだ。
もし、これがいつもの調子だったならば、彼女は根負けしてしまっていただろう。
もし、まどかたちがいなかったら、彼女はガスに気付かず、発砲と同時に吹き飛んだだろう。
つまり、マミがここまで踏ん張れたのは
(私の友達―――ずっとずっと、一緒にいてくれるって言ってくれた、私の友達!!!)
(そんな二人を、絶対に――――!!!)
魔女の周囲を駆けまわり、リボンで削り出していくマミ。
が、その魔女も飽きたのか、標的を新たに二人へと向けた。
その視線に、結界の中で息をのむ二人。
キュゥべえが契約を促しているが、二人はそんな場合ではない。
魔女の触手が伸び、結界へと襲いかかる。
「させないわ!!!」
バシュウァ!!!
結界に迫る触手。
それは地面から伸びたリボンの壁に阻まれて止まった。
バラリと崩れるリボン。
役目を果たしたと言わんばかりにほどけ、ばらけていくリボンの隙間から、マミの双眸が魔女の全身を睨みつける。
「私の友達は――――絶対に傷つけさせやしない!!!」
マミの宣言。
同時に、ほどけて行っていたリボンが息を吹き返す。
一斉に魔女へと伸びたそれは、瞬時に全身を縛り上げ、その身動きの一切を封じる。
「マミさん!!」
「そこで見ててくれるかしら?」
ジャカッ
「私の、魔法少女としての戦いを!!」
マスケット銃を手に、マミは跳躍する。
雁字搦め状態の魔女の、その頭上にまで飛び上がったのだ。
するとマミのスカート下からリボンが噴出されていった。
それは渦を描き、周囲に風を巻き起こしていく。
必然、この状態でかき集めていくものなど一つしかない。
「よっぽど自慢のガスなんでしょうけど、だったら自分で吹っ飛びなさい!!」
だんだんとドーム状へと集まりだすリボン。
そしてそれは周囲のガス
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