第五章 Over World
そうだな、いいことだもんな
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「マミさん!!」
十数分後。
連絡を受けていたマミがまどかたちのもとへとたどり着いても、翼刀はまだ出てきていなかった。
それだけ手ごわい相手なのだろう。
すぐに追いかけなくてはならない。
「あなたたちはすぐに家に帰りなさい」
「でも!!」
「ごめんなさい。あなたたちを守れる自信がないの」
到着するなり、勢いよく話をはじめて変身を済ませるマミ。
自分が到着するまでの間。
それだけの時間でも翼刀が倒し切っていないのならばそれは相当強敵のはずだ。
そんなところに、二人を連れていくわけにはいかなかった。
それに、ここにいるといつ結界に飲まれてしまうかもわからない。
早く遠ざける必要があるのは明らかだ。
ゆえにいきなり突き放すような言い方になったとしても、マミは二人を帰そうとした。
しかし
グ―――ヴゥオン!!
「結界!?」
遅かった。
三人はまとめて結界に飲み込まれてしまったのだ。
だがこうなっては仕方がない。
結界の入り口はここだとしても、出口は別の場所。
ならば、魔女を倒すまでは一緒に進むしかない。
「す、すみません・・・」
「しょうがないわ。あの状況じゃすぐに動けないものね」
シュンとしてしまう二人に、笑いながら話すマミ。
ソウルジェムの反応を見て、先に進んで行く三人は幾体もの使い魔を撃破して先を進む。
「そういえばマミさん、ずっと一人で戦ってきたんですよね?」
何階層進んだだろうか。
長く細い橋のような場所を進んでいると、ふとまどかがマミに話しかけた。
「えぇ、そうよ」
それに返答し、なおも進んで行くマミ。
周囲にもおもだった使い魔の姿は見えず、走り通しだった足も、今は結ったりと歩みに変わっている。
「つらく、なかったですか?」
「・・・・魔女との戦いは怖かったわ。それに、他の子との生活リズムも合わなくなるし、親しかった友人は離れて行って・・・いえ、多分、私がズレて行ってしまったんだと思う」
「最初、一人で頑張ってたマミさんはすごい、って思ってた私が恥ずかしいです・・・・」
「そうね。私も恥ずかしいわ」
「「え?」」
「最初ね?あなたたち二人に魔法少女の素質があるって分かった時、私は安堵したの」
「? どうしてですか?」
「つらい戦いに、仲間ができる。一人だった世界を、共有してくれる友達ができる、ってね」
「いいじゃないですか!!仲間と一緒に戦うって!!」
「でもそれは、あなたたちに命懸けの戦いをしてくれ、っていうようなものよ。昨日の翼刀さんの傷、見たでし
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