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世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
そうだな、いいことだもんな
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「う、動く!?腕が動く!?」

「やったね恭介!!」

「ああ、ありがとうさやか!!それと・・・翼刀さんも、ほんとうにありがとうございます!!」


「あぁいや、うん。よかったよ」



数分後。
件の人物、上条恭介の病室には歓喜の声が湧き上がっていた。

説明しなくてもわかると思うが、翼刀の剣が恭介を治したのだ。



さやかは恭介に飛びつき、恭介は動く腕に歓喜し、まどかは目に涙を溜めていた。
だがそんな中で翼刀はすっきりしない顔をしている。


「な、なんかこの先の色々なことをぶち壊した気がする・・・・」


そんなことを呟きながら先に病室の外に出て、携帯の使えるエリアに入って連絡をする。


「こんなことがあったんですけど・・・」

『なんでこんな時に電話かけてくんの!?ウワォ!?(ドゴゥッ!!)』

「!?」

『・・・・あーすまん。いま模擬戦中だったんだ。で?』

「カクカクシカジカでして」

『なんという原典ブレイク・・・・まあいいんじゃないか?みんな助かるなら』

「そうですよねぇ?うーん・・・・」


なんだか納得できないこのテンポに、思わず電話をかけてしまった翼刀。

だがショウの言うことももっともだ。
確かに、救われていけないわけがない。



「じゃあこの辺で」

『おう、がんばれノゥ!?ちょっとお前ら三人がかりはダメだろってギャー!!』

プツン



向こうから悲鳴が聞こえたが、まあ大丈夫だろうと切る翼刀。
するとちょうどさやかとまどかもやってきて、病院を出ることにした。


「翼刀さん、本当にありがとうございます!!」

「いや・・・うん!!そうだな、いいことだもんな!!喜んどこう!!」

「? そうですね!!」


さやかの笑顔で吹っ切れる翼刀。
翼刀の言葉に「?」となるさやかだが、同じように笑顔になる。


「じゃあ私たち帰りますね」

「おう。気を付けてなー」

「ちょっと待ってくれないかい?」


一件落着。じゃあねー、と手を振りあう三人。
そこにいきなりキュゥべえが話しかけてきた。


「お前いたの?」

「いたさ。でもそんなことよりも、魔女の気配だ」

「「え!?」」

「ん・・・・あ、ホントだ・・・クソ、浮かれすぎたか」



キュゥべえからの警告。
そのナビゲーションに従って病院の外を回ると、壁に黒いヒビが入っていた。

実際にはそれは空間の割れ目であり、グリーフシードが刺さった物だ。


グリーフシードは孵化寸前。
これは穢れを吸ってソウル
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