第五章 Over World
二人だったら、心強い
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んで」
「出会って生き延びた魔法少女が、いないから?」
「じゃあなんで・・・・あ、キュゥべえか」
皆やられてるなら、じゃあだれが伝えているのかという疑問になるが即座に納得する翼刀。
ともあれ、マミからのワルプルギスの夜の情報に、目新しいものはない。
恐らく翼刀が知っている情報と同程度の物だろう。
まどかやさやかの前では話せないだろう。
現れた時点で負けが確定するような、そんな化け物の話は不安させるだけだ。
「でも翼刀さんはなんで魔女のことを?だれも通報とかはしなかったんですよね?」
と、ここからマミが質問する。
マミにしてみれば、翼刀は急に表れた部外者だ。
まどかやさやかの話から人柄はよさそうだが、まだ完全に信頼しきっているわけではない。
「・・・・数日前、ミッドチルダにワルプルギスの夜が現れた」
「な!?」
ミッドチルダ、というと地名は聞いたことがある。
大きな都市で、なにやら特殊な力や技術があるとかなんとか。
だが今の驚愕は、そこではない。
ワルプルギスの夜が、そこに出現したということだ。
「そしてそこで・・・・オレは大切な人を奪われた」
殺されたってことじゃないけど、と翼刀が捕捉を入れる。
そして、彼はそれを追ってきたのだ。
「お、追ってきた?」
「正確には、ここに現れる可能性があるから張ってる、って言った方があってる」
「じゃ、じゃあこの街にワルプルギスの夜が?」
「来る」
その言葉に、マミの顔がどんどん青くなる。
当然だ。
今まで勝利した魔法少女がいない規格外の化け物が、自分たった一人しかいないこの街に来るというのだ。
「そ、そんなこと・・・そんな・・・そんな・・・・・」
さっきまでの態度とは違う、怯えたマミがそこにいた。
恐らく後輩の前だったからだろう。気丈にふるまっていた彼女だが、今は年相応の少女でしかない。
その様子に、翼刀がふぅ、とため息をついて肩に手を当てた。
「まあ座んなよ。で、ちょっとキッチン借りるよ」
「あ、はい・・・」
落ち込み、意気消沈したマミを座らせて、翼刀がキッチンに向かう。
失礼します、と誰に言うわけでもなく小さく言って、冷蔵庫の中の物を取り出していった。
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「ほい」
「え」
「飲みなよ。落ち着くよ」
そうして五分。
翼刀がマグカップをもってやってきた。
中には茶色の液体が入っている。
匂いか
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