第五章 Over World
二人だったら、心強い
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。
あの時、翼刀の命令の後
ほむらは消えた。
一体どんな方法を使ったのかは知らないが、忽然とその場から消えてしまったのだ。
それはしょうがないとして、翼刀がマミの方を見ると彼女は変身を解除した。
服装を見滝原中学の制服姿に変えた彼女は、話をするからうちに来ませんか?と彼らを誘ったのだ。
そしていま、マミの部屋でお茶をごちそうになっている。
「で、単刀直入に聞く。魔女ってなんだ?」
色々と聞きたいことはあるが、まずはそれだ。
お茶が用意され、茶菓子も並んだところで翼刀が前置きもなく切り出した。
「教えます。あなたたちも大丈夫?」
「あ、はい」
「教えてください!あれ、なんなんですか!?」
三人の共通の質問に、一息ついて答える。
所々キュゥべえの解説も入れながら話は進む。
魔女というのは、この世に呪いを振りまくモノ。
結界を張って隠れ潜み、人間を迷いこませて喰らいつく。
魔女は人間の悲しみや絶望を糧とすることもあり、不可解な事件や自殺などの原因には魔女の影が潜んでいるらしい。
そうして人の命を食らった魔女は、より力をつけ更に大きな呪いを振りまく。
そしてさらに人間を食らい、強大化するのだ。
「今日あなたたちが迷い込んだのも、そういう結界よ」
「じゃああの綿毛が?」
「いいえ、あれは使い魔よ」
「君の?」
「まさか。魔女のです」
翼刀のふざけた質問に少し笑いながら答えるマミ。
使い魔は魔女によって放たれる。
こいつらも結界を張って人を食らう。
そうして人を食らった使い魔は、いずれ魔女となるのだ。
魔女の幼虫、と考えるのが妥当か。
「で、それを討つのが」
「魔法少女、ですか?」
魔法少女。
魔法の使い、キュゥべえと契約を結んだ少女たち。
契約の内容は皆同じだ。
「君の願いを言ってごらん。どんな奇蹟でもかなえてあげるよ」
キュゥべえはそういって、魔法少女の素質がある人間に近寄り、契約を迫る。
もちろん、それを断るも受けるのも少女たちの意思だ。
キュゥべえは一切の強要をしない。
そのたった一つの奇蹟をかなえたのち、少女たちには魔女を倒すという使命が与えられるのだ。
言うは易いが、それはいつ終わるともしれない命がけの戦いに身を投じるということ。
少女たちは考える。
その人生を投げ打ってでも、叶えたい願いはあるのかと。
そうして苦悩の末に奇蹟にすがった少女たちが、魔法少女となるのだ。
魔法少女は戦い続ける。
自らの街を、魔女の脅威から守るために。
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