第五章 Over World
二人だったら、心強い
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
のさ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「なんでしょうか?」
「さっきの、なに?結界とか、綿毛とか」
「・・・・あなたにはキュゥべえが?」
「ん?見えるよ」
「そう・・・・じゃあ、教えます。でもその前に・・・」
カチャ
マミがマスケット銃を手に、一本の柱に向けた。
まるでそこに誰かがいると言わんばかりに。
「出てきたらどう?」
短い勧告。
するとそれに応えて、一人の少女が柱の向こうから現れ、積まれた廃材の上に立つ。
マミと比べてスマートな服装だが、おそらく彼女も魔法少女と呼ばれる者なのだろう。
「ほ、ほむらちゃん・・・・」
「知り合い?」
「暁美ほむら。うちのクラスの転校生です」
「ふーん。同級生か」
さやかの言葉で名前を知り、マミが暁美ほむらに質問した。
「あなたも魔法少女ね?」
「そうよ」
「何故キュゥべえを?」
「答える必要はないわ」
「・・・・」
「・・・・」
マミの質問に、そっけなく返すほむら。
二人の間に気まずい空気が流れていく。
話に聞くと、キュゥべえを襲ったのは彼女らしい。
マミからすれば、敵でもある。
ほむらがその理由を話せばいかようにもなるのだが・・・
「言ったところで無駄」
「そう。だったら速く行きなさい。魔女は逃げたわ。今なら追いつけるでしょう」
マミの言葉。
何やら魔法少女間だけでわかる会話のようだ。
だがほむらは小さく首を振り、いつの間にか手に握っていた拳銃をキュゥべえに向けた。
「魔女は関係ないわ。用があるのは、そいつ」
「解らない子ね。見逃してあげるって言ってるのよ」
緊迫。
もはやいつ引き金が引かれてもおかしくはない。
まどかとさやかは目の前の状況について行けず、おどおどと両者を見やっていた。
まどかとしては、転校してきたばかりなのにどうにも気になるほむらと、危機から自分たちを救ってくれたマミの二人だ。
話し合えば分るのだろうが、二人の魔法少女の間にはそれを越えて何かが取り交わされていた。
あくまでも部外者。
眺めることしかできない。
そう、まどかやさやかは。
「ちょーっとまった」
軽い言葉。
タン、と軽いステップで、翼刀が二人の間に割って入った。
そう、この場の空気など、まるで無視して。
「な」
「誰」
驚くマミだが、ほむらは抑揚もなく聞く。
その言葉に、翼刀は日常会話のように、軽快に話しかけた。
「俺は鉄翼刀。まあなんだ、とりあえず俺にもわかるように説明してくれ。キュゥべえってのはな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ