第五章 Over World
正義の魔法少女ですよ
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んだんかわいく見えてきた。
しかし、上げられないものは上げられない
「ダメだって」
ダメ?と翼刀の言葉に反応したのか、首をかしげる綿毛。
「出口知ってる?」
「キキキキキキッ」
肝心の質問。
だがそれに対して、綿毛たちは甲高い声で笑い始めた。
突如として、雰囲気が変わる。
――――まるで「出られると思ってるの?」とでもいうかの如く。
「ッ!」
ごドンッ!!
悪寒を感じ取った翼刀。
直後、彼は手に持つ冷蔵庫を綿毛に叩きつけた。
綿毛共は潰される直前、のこぎりのような鋭利な牙を露出させ、翼刀に食らいつこうとしていたのだ。
眼の前の三匹をつぶしたがしかし、ガサガサとビニールが引っ張られて奪われた。
振り返るとそこにも綿毛どもは現れていて、食品を奪って喰らったのち、翼刀に向かって飛び掛かってくるではないか。
「モグラたたきは嫌いじゃないけどさ」
バカン、と一発放って一匹を叩き潰し、翼刀はその場から逃走を始めた。
流石にあの数は面倒だ。
しかもここが魔女の結界だとすると、何が起こるかわからない。
(ま、すこーし落ち着ければこんな結界すぐに切り開いて脱出なんだが・・・・・)
翼刀の持つ力は「渡航力」だ。
結界という異世界から、もとの世界に帰還することなどそうむずかしいことではない。
だがその切れ目からこいつらが外に出るかもしれない。
それに
(人をおびき寄せて、って話だから、まだ人がいるかもしれないし・・・・)
そう、要救助者がいるかもしれない。
当面ワルプルギスの夜が来ないのならば、目の前のできることはやっておきたいのだ。
とりあえず走り回る翼刀。
出口も同時に捜しているが、なかなか見当たらない。
ふと気になって振り返ると、綿毛はさっきよりもはるかに増えていた。
あの鋭利な歯を見なければ、飛び込んでモフモフしたいくらいにはいる。
「あーあ。いっぺん薙ぎ払うか?」
そう思考し、翼刀が前を向きなおす。
すると
「さやかちゃん!!」
「まどか、こっち・・・って!?」
「うぉっとあぶなぁ!!」
眼の前から、少女が二人飛び込んできた。
ピンクの少女の腕には、白い獣が抱きかかえられている。
中学生くらいか。
現に制服も着ている。
「ちょっと!危ないじゃないですか!!」
「ああごめん。だけどこっちもそれどころじゃなくて・・・・」
一緒にいた水色の少女の剣幕に、思わず謝ってしまう翼刀。
すると一瞬ひるんだすきに、少女は一気にまくし立ててきた。
なんで冷蔵庫を担
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