第五章 Over World
正義の魔法少女ですよ
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どうしてこうなったし
翼刀の第一声、否・・・・
声に出してないから第一思考はそれだった。
(確かオレは百貨店(デパートだっけ?どう違うんだろ)で買いものを済ませて帰るところだったんだよな・・・・・)
そう、それは正しい。
現に翼刀は荷物を普通に担いでいる。
小型冷蔵庫(と言っても胸くらいの高さはある)を担いでいる時点で普通かどうかの議論はこの際放っとこう。
右手でそれを担ぎ背中に背負い、左手にはビニールいっぱいの食品があった。
電子レンジなども購入したのだが、流石に持ちきれない(というかサイドカーに乗らない)ので、そっちは郵送することにしたのだ。
冷蔵庫よりレンジの方が持ち帰りやすいんじゃ?とか言ってはいけない。
きっと保存のための道具が必要だったのだろう。
翼刀の描写はこれくらいにして、今は彼が立つ空間に目を向けてみよう。
帰ろうとして、確かバイクを止めた駐車場に足を踏み入れたはず。
しかし、どこからおかしくなったのか。壁一面が落書きのような造形になっている。
壁に落書きが描かれているのではない。
「壁その物」も落書きで出来ているかのような見た目なのだ。
だが触ってみると確かに壁だ。
というかいきなりの景観の変化やこの感覚からして、結界であるということは容易に想像できた。
「結界・・・・確か魔女は結界に身を隠すんだっけか?」
ショウの言っていたことを思い出す翼刀。
曰く、基本的に魔女はこうして身を隠して待ち伏せ、人を取り込んでは食らって力を蓄えるんだとか。
そんなことを考えながら、出口を探して歩き回っていると、タンポポの綿毛のようなものが近寄ってきた。
大きさは膝よりも下。身体は棒人間。綿毛が頭なのだろう。なぜかダンディーなカイゼル髭を付けている。
その綿毛は三体ほどか。
じっ・・・と翼刀の方を見上げ、そして視線がその左腕からぶら下げられた食品に向けられる。
「・・・・やらんぞ」
がさりと腕を引き、食品を隠すように守る翼刀。
ここでこれを奪われてはいきなり枯渇だ。
買い直すにしても、流石に冷蔵庫担いだまま食品コーナーを歩くわけにはいかない。家に置きに帰っていたらここは閉まってしまう。
食品がなくなる。Lost Foodsだ。
コンビニの位置もわからない新たな街では、それでも十分危機である。
一日目でいきなり空腹の苦しみを味わいたくはない。
だがそれでも見つめてくる綿毛。
髭はダンディーなくせに、こうしているとだ
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