暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
不吉な雲と二回戦
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「ッ!!ゴライアス!!全力防御!!」

「GOOOO!!!」


唯子が駆け出し、ゴライアスが迎え撃つ。
ステージを殴りつけ、波打った地面が唯子に襲い掛かるもそれをジャンプして回避する唯子。

中の唯子に向かってゴライアスの拳が飛び、しかしそれは触れた瞬間にパニッシャ―キックで砕け散った。


「う・・・!!!」


スタン、とゴライアスの頭上に着地する唯子。
ゴライアスは残った左腕で唯子を鷲掴みにしようとするも、それよりも早く唯子の拳が脳天に当てられた!!



「パニッシャァー!!パンチッッ!!!(ヒュゴッ)」

ガバァンッッ!!


唯子の拳により、ゴライアスが砕け散ってコロナの身体が落ちる。

何とかゴライアスを再構築しようとするコロナだが、それよりも早く唯子につかまれ、お姫様抱っこで着地させられてしまった。


「う・・・」

「大丈夫?」

「あ、はいまあ一応・・・」

「じゃあよかった」



そういって唯子がコロナを降ろす。

しかし


「はい♪」

「あれ?」


降ろされたのは、リング外だ。
ちなみに唯子はステージの上にいる。


「そんなぁ!!」

「コロナお嬢様!!まだ一歩!!一歩で戻れれば!!」

「この状況でそれ言いますか!?オットーさん!!」


確かに、そうして戻れば続行だ。
だがコロナの目の前ではニコニコとしゃがみ込んでこっちを見ている唯子がいる。

足を延ばせば届く位置のステージだが、これでは弾かれてしまうだろう。

しかも


「キラキラしてきれいなデバイスだねー!!」

「ブランゼルーー!?」

《申し訳ございません、マスター》


デバイスを奪われていた。

これでは地面を作って移動ができない。
それなら一歩も動かないで戻れるというのに。



「う・・・・う・・・・」

「どうしたの?コロナちゃん」

「う・・・えーい!!」


打つ手なしとみてやけになったのか、コロナが飛びつくようにステージへとジャンプした。

その跳躍に唯子は少し驚いていた。
まさかコロナが自分を飛び越えるとは思っていなかったからだ。


だが



ガシッ

キャッチされ


パスン

受け止められ


ストッ

元の場所に戻された



「う、うわーん!!!」

「うぇ!?な、泣いちゃった!?」



「あー、唯子いけないんだー」

「悪いんだー」

「鬼畜ー」

「オニー」


『と、ともあれ、戦いは素晴らしいものでした。一歩跳躍して戻されたのであれば、唯子選手の勝利です!!』

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