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世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
不吉な雲と二回戦
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現に、土煙の中から声がしてきた。



「ふっふっふ。さすがはゴーレム生成の天才、コロナちゃんだね。でも、日本じゃ二番目よ」

「わ、私ミッドチルダなんですけど・・・・」



「ミッドって日本になるのか?」

「さあ?俺も知らん。規模からして都市国家になるんじゃないか?学園都市みたいに」

「なるほど」



「じゃ、じゃあ一番は誰ですか!?」


コロナの言葉に、唯子が返す。

「それは―――――」


直後、土煙が一気に晴れ、その姿があらわになると同時に


「私よ!!」


堂々と宣言した。

踏みつけたのだろうか、ステージにめり込むゴライアスの左拳に片足を乗せ、右拳は片腕でつかんで、肩に回して背中に担いでいる。


何ともかっこいいシーンだが、言ってることはメチャクチャだ。

そう思っていると、唯子が足元の左拳と、背負った右拳をぶつけてかみ合わせ、ゴツゴツと殴って削って行った。
そして――――


「どうよ!!」

そうしてできたオブジェは、どうよと言われても返答に困る形をしていた。
人型だと言われればそんな気もするが、言われなければただのガラクタ。


ポカーン、とする翼刀たちセコンド。

コロナといつの間にか腕が修繕されているゴライアスが、動きをシンクロさせて頭をコリコリと掻いて数秒考え込む。
しかしわからなかったようで、結局質問した。



「な、なんでしょう?それ」

「翼刀」


「えッ!?」

「なに?俺はあんなわけわからん物体だと思われてんの!?」

「ボコボコにされた翼刀」

「訂正された!!」



愕然とするメンバー。
ポカーンの中にコロナとゴライアスが入り、翼刀が抜けて唯子に突っ込んでいた。


「おいなんだそれ!!俺はもっとこう・・・」

「ってこれのどこが翼刀なのよッッ!!(バガンッッ)」


「「「とか言いながら蹴り砕いた!?」」」


「翼刀はもっとかっこいいわよ!!」

「あ、うん・・・照れること言うなよ」

「えへへ〜」


「な、なんだこれは・・・・これがバカップルってやつなのか・・・・」



頭を押さえて、怯えるようにガタガタする蒔風。
目の前の空間を一体どうすればいいというのか。


「蒔風ェ!!」

「何だ!!ショウ!!」

「爆破しろ!!」

「それでいいのか!?」

「だめでしょう」


客席からのショウの言葉に反応する蒔風。
そしてオットーからの冷静な突っ込み。



とまあともあれ




「ここは勝ちに行くわよぉ〜〜〜!!!(ブンブン!!)」


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