第五章 Over World
不吉な雲と二回戦
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「うひゃぁ・・・・・・」
試合が始まり、目の前の光景に唯子が唖然としていた。
何せ地面や周囲の物体をかき集め、目の前に巨大なゴーレムが出来上がっていくのだから。
何も知らなかったわけではない。
今まで練習を共にしたときも見たし、一回戦でも使っていた。
だがこうして目の前でメキメキと出来上がっていく様は圧巻という物だ。
「これが私のゴーレム生成!!唯子さん!!行っきますよーーー!!」
「うわわわわわわあ!!」
ドゴーン!!!
書いてみると何ともしまらない効果音だが、実際にはとんでもない音だ。
唯子が走って避けなければ、今ごろぺしゃんこだっただろう。
しかも
「あれ?あのゴーレムってステージ削って作ってるよね?」
「はい!そうです!!」
「じゃああれに乗ってる限りコロナってば場内?」
「えっと・・・・どうなんでしょう?」
くるりと二人の首が審判に向く。
するとそこにはいつの間にか蒔風が到着しており、審判とあれこれ話していた。
そして二人そろってサムズアップを決め、結論を言う。
「面白いから採用!!」
「こらぁ!!」
ドガッッ!!
蒔風の言葉に突っかかる唯子だが、コロナのゴーレム・ゴライアスはかまうことなく攻撃してくる。
「ちょ、容赦ないって!?」
「唯子さん相手に手なんか抜いてられませんから!!少しでも隙があったら叩きます!!」
「唯子ー、光栄なことだぞー!しっかり受け止めてやれー」
「ちょっと翼刀うるさい!!こういうのって言うのはいいけど言われると腹立つんだね!!」
「「「いやおいお前」」」
翼刀どころか蒔風とオットーも一緒になって突っ込む。
唯子と言えば、リング内を駆けまわってゴライアスの攻撃を回避しているところだ。
回避し続けている。
しまくっている。
だが相手はゴーレム、疲れなどないし、拳が砕けてもすぐに再生される。
しかも
「ゴライアス、ギガントナックル!!」
「GHOOOOOOOOOO!!!」
ズッドン!!
「うっそぉ!?ロケットパンチ!?きゃぁあ!!」
ドゴゴガン!!!!
リングを走り回る唯子目掛けて、ゴライアスの両腕が分離して発射された。
彼女の姿が、凄まじい轟音と共に吹き上がった土煙の中に消える。
「決まった!?」
ゴライアスの上でガッツを取るコロナだが、さすがに完全にやれたとは思っていない。
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