0113話『たった一日の指輪の奇跡』
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明ですけど突然二人は分離をしてしまった訳ですね?」
「ああ。それでなにか分かるか明石?」
「そうですねー。私としましても予測していなかった事態ですのでうかつに判断するのも迷いますね。ただ、一つ分かっている事があります」
「それは……?」
「教えてください明石さん」
私と榛名が明石に理由を聞く。
すると明石はとある部分に指を差して、
「おそらく指輪の効果だと思いますね」
「指輪……?」
それで私はケッコンカッコカリの指輪に目を向ける。
すると今まで気づかなかったけどいつもはただの指輪なのに今だけは淡い光を放っている。
榛名の方もそれは同様のようだ。
「そして重要なのは今日がお二人のケッコンカッコカリした日です。ですから私の予測が正しければ二人が分離していられるのは今日限りではないかと思います」
明石の非常な、でもしかし納得のいく説明を受けて私はそれで残念な思いになる。
でも榛名が私の手を取ってくれて、
「提督……今日だけというのはとても残念ですけど、こうして提督と触れ合えるだけでも榛名は嬉しいですから」
「榛名……榛名はそれでいいのかい?」
「よくはないですけど、今日だけという日でも奇跡のようなものです。だから今だけはこれで我慢しておかないといけないではないですか」
「そう、だな……榛名がそう言うんだったら私ももう何も言わない。けど……」
「はい。辛かったら隠さずに言いますね。分かっています。これでも今までずっと提督と一緒にいたんですよ? これくらいは理解できます」
と、そこで話が落ち着くのを待っていたのだろう、みんながこちらを覗いていた。
私達の視線に気づいたのだろう誰かの「やばっ!」という声で急いで隠れる一同。
それなので、
「榛名。ちょうどいいからみんなと楽しんできなさい。後で私との時間も作っておくから」
「はい。それでは榛名、行って参ります」
それで榛名はみんなの方へと向かっていった。
みんなも一様に喜びの表情で榛名に抱きついている光景を見て、
「よかったな、榛名……」
私はただそう呟くのであった。
と、そこで明石がとある事を聞いてくる。
「ところで提督。一つお伺いしたいんですけど……」
「なんだ?」
「艤装って出せます……? さっきに榛名さんと一緒に確認しておけばよかったんですけど今回は提督だけでもと思いまして」
「わかった。出してみる」
それで私はいつものように偽装を顕現するように念じてみると艤装は普通に出現した。
けど、なんかなぁ。違和感を感じるというかなんというか。
「一応は出せるけど、なんだろうか? いつもより力強さを感じられないようなそんな感覚がある」
「そうですか。多分榛名さんの部分が抜けてしまったので今は提督
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