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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
さよならは言わないで
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くれ!!」

しかし、そんな中一人の青年が背を向けた人物に声をかける。

「こんなことを言うのは何なんだが・・・寛大な処分を頼むよ」

アルカディオスさんに駆け寄ったグラシアンさんは、気まずそうな顔をしつつそんなことを言っていた。そういえばグラシアンさんの昔の仲間がいるんだったっけ?それなら確かにそうお願いしたい気持ちもわかる。けど・・・

「残念だが、奴等は大罪を犯した。それを許すことはできない」
「それはそうなんだが・・・」

非情な大佐の言葉に納得ができず、引き下がろうとはしないグラシアンさん。しばらく押し問答になっていると、見かねたスティングさんとローグさんが、彼を止めに入る。

「じゃあ、少しだけ・・・少しだけ待ってくれ」
「まぁ・・・少しなら」

諦めた青年はわずかばかりの猶予をもらうと、全員と同じように手錠で拘束されている女性の元へと駆けていく。

「ベリー」
「どうしたの?グラシアン」

暗い表情をしているグラシアンさんとは対称的に、なぜか笑顔で彼を迎え入れる茶髪の女性。彼女の周りにいた面々は、空気を読んでなのか、二人から距離を置き、邪魔をしないようにしている。

「その・・・ごめん」
「もう!!こないだからずっとそればっかじゃん!!」

引き留めたはいいが、何を話そうかとかは考えていなかったらしく、ただ今までのことを謝罪するしかないといった感じの彼に、彼女は楽しそうに微笑みかけている。

「大丈夫だって!!私は何も気にしてないから」
「そりゃそうかもしれねぇけど・・・」

まだ自分のかつての行いを悔い、許せないでいるグラシアンさんは思わず顔を背ける。すると、イザベリーさんは手錠で封じられた手を器用に使い彼の顔を引き寄せると、鼻と鼻がくっつくくらい顔を近付ける。

「私はあなたを恨んだりしないし、忘れたりもしない。だからあなたは、一生懸命あなたの道を歩んで」

その言葉を聞いた途端、グラシアンさんの目から涙が零れ落ちた。もう何も言うことができずにただ目を覆い隠している青年。そんな彼から手を離すと、彼女は今の仲間たちと一緒に王国兵たちに連れられていく。

「さよならは言わないから。またね」

そう言い残し、崩れそうになっている青年から離れていく。彼女の姿が小さくなると、スティングさんとローグさんに慰められながら、グラシアンさんはこちらへと戻ってきた。

「どうなるのかな?あの人たち」
「まぁ・・・軽い罰では済まないだろうな」

一国の王の命を狙ったわけだし、よくて一生独房の中、普通に考えて極刑になるのは目に見えている。

「一体どんな狙いがあったかは知らないけど、仕方ないよ」
「そうですね。悪いことだって言うのは、わかってだろうし」

シェリアとサ
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