ペルソナ3
1772話
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衛のみに専念して、影にダメージを与えるなよ?」
「……分かった」
俺の言葉にゆかりが頷き、猫の炎獣も小さく頷く。
取りあえず全く俺の助けなしで影と戦い、勝つ事が出来れば、それはゆかりの自信になるだろう。
もっとも、それは影に勝つ事が出来れば、だが。
ただ、ゆかりの能力と炎獣がいる事を考えれば、俺はそこまで心配はしていない。
「じゃあ、いいな? 行くぞ? 俺は1匹を片付けた後で距離を取るからな」
息を呑み、小さく頷きを返してくるゆかりをその場に残し、俺はゲイ・ボルクを手にして1歩前に出て……次の瞬間、瞬動を使い、一気に影との距離を詰める。
俺が狙ったのは、顔全体を覆っている仮面を付けているスライムもどき。
ブフだったか? 氷系の魔法を使ってくる奴だ。
その影との間合いを詰め、向こうが反応するよりも早くゲイ・ボルクを突き出す。
自分で言うのも何だが、神速の突き。
殆ど何の手応えもなくスライムもどきの身体を貫き……一撃で影を倒すことに成功する。
「……ギ?」
もう1匹の方は、全く何が起きたのか理解していないのだろう。仲間を攻撃されたと思しき後ろを振り向くが、既にそこに俺の姿はない。
1匹を殺した後、すぐに再び瞬動を使って距離を取り、そこで気配遮断を使用した為だ。
結果として、後ろを振り向いた影が見たのは、ゆかりの姿。
そして敵を見つければ、影は即座に攻撃態勢に入る。
……ちなみに、俺が倒したのはブフを使うスライムもどきだったが、振り向いたのはアギを使うスライムもどきだった。
別に影同士だからって、敵対しているとかではないんだな。
ちょっと残念。
ともあれ、ゆかりを敵と認識した影は即座に攻撃に移る。
先程まで床を這いずってゆっくり移動していたとは思えない程の素早さでゆかりとの距離を詰めていく。
だが、当然ゆかりもそんな影を黙って見ている訳がなく、すぐに弓に番えた矢を射る。
真っ直ぐに飛んでいく矢は、そのまま影に向かって、1本、2本と突き刺さるも……それだけで影を倒す事は出来ない。
まぁ、この辺りは矢の種類にもよるんだろうな。
それに刺さっているのが仮面ではなく、スライム状の身体だというのも影響しているんだろうし。
そんな風に距離を詰めてくる影だったが、そこに猫の炎獣がこれ以上は進ませないと姿を現す。
「アギ」
そんな炎獣に放たれる火の玉。
この世界の魔法のアギだ。
だが……俺の白炎から生まれた炎獣に、その程度の魔法が通じる筈もない。
炎獣はその場から一歩も動かず、火の玉をその身に受ける。
影も、今の一撃で炎獣をどうにか出来ると思っていたのか、そのまま炎獣の背後にいるゆかりを狙って動き出そうとするも……
火の玉の爆
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