特別Aランク任務
特別Aランク任務
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第6班が任務をこなすようになって、幾日か。Dランクの任務は芋掘り、子守、庭の草むしり、落とし物探しなどのものばかりで、我慢の限界を迎えたのだろう。今日の任務が終わり、火影塔に向かったリンを除く6班のメンバーが野原で休憩し、任務の話をしているとレツが言う
「なんかさ、もっと凄え任務はないのか??」
今までに溜まった不満が噴き出した様子のレツにハルマは溜め息を吐く。確かにDランク任務のような任務ばかりなのは嫌だが、まだ我慢出来る程度には彼はレツより大人だった
「仕方ないだろ。まだ下忍になったばかりなんだから。そんな任務やりたかったら、早く中忍になるしかないだろ」
それはカナも同様で、レツを諌めるように話す
「もう少し我慢して、実績を積めば出来るようになるわよ」
まあ、と後ろから声がかかる。後ろを振り返るとリンがニコニコとこちらを見ていた
「レツ君の言う凄え任務、出来るんだけどね」
火影塔に行き、ヒルゼンにレツが興奮気味に問い掛ける
「凄え任務って何なんだ??じいさん??」
「そう慌てるでない。今から任務を説明する」
キセルを口から離し、ゆっくりと話し出す
「今回の任務は火の国の大名の一人娘 アサヒ様の護衛及び名刀・夜桜の奪還じゃ。これはAランク相当の任務。心してかかれ」
大名家の一人娘であるアサヒの護衛と名刀・夜桜の奪還。大名家の娘が出てくる時点でとても大事な物だというのは想像できる。しかし、何故自分達がこの任務に参加するのか。その理由が理解出来なかった
Aランクの任務である以上、上忍クラスの忍が護衛に当たるのが普通である。ハルマにも確かにやりたいという気持ちはあるが、それでも下忍が参加出来るという異常さには首を傾げざるを得ない。その為、ハルマはヒルゼンに問い掛ける
「待てよ。俺らは下忍だぞ。なのにAランク。普通は上忍がやる任務を何故、俺達がやる?」
ただ、里の長に対して失礼な言い方である為に火影の隣に座っていたイルカから注意を受けてしまう
「こら!ハルマ??火影様になんて口の利き方を!」
「よいよい。確かにこの任務は上忍と中忍で構成された班も参加する。じゃが、歳の近い者達がいて欲しいというアサヒ様たっての希望でな。ルーキーの中でも頭が一つ抜け出てるお前さんらにやってもらおうという訳じゃ」
彼らが向かうは里外の光の国〈みつの国〉という小さな国だ。港から出た先にある。アサヒとは光の国に向かう為の船が停泊している港町。そこの宿で落ち合う事になっている
着いてみれば、大名御用達の宿だという大きな宿にハルマ達は目を見張る。規模は最早屋敷だ
「これがそうなのか?リン先生」
「そうだよ。初めてだからビックリしたでしょ?」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ