暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1771話
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発動した時に感じたのは、柔らかな光だった。
 あくまでも俺のイメージ的なものだが、もし宝石の中に封じられていたのが攻撃魔法であれば、もっと攻撃的な色……赤だったり、黒だったりしてもいいような気がする。
 俺がそう思うのは、炎と影の魔法が得意だからか?
 ともあれ、あの柔らかな白い光を見て、攻撃魔法と思う者はそうはいないだろう。

「多分だけど、あの宝石に入ってたのは回復魔法だったんだろうな」
「……え? じゃあ、アクセルはわざわざ敵に回復魔法を使ってあげたって事?」
「そうなる」
「うわぁ……」

 信じられないといった様子で俺に視線を向けてくるゆかりだったが、勿論俺にだって言い分はある。

「そもそも、どんな魔法が宝石の中に封じ込められていたのか分からない以上、この結果は当然というか、仕方がない事だろ」
「それは……まぁ、そうでしょうね」

 実際問題、あの宝石の中に攻撃魔法が封じ込められていた可能性を考えれば、そう簡単に人に向かって使える筈もない。
 特に俺はともかく、ゆかりは普通の人間でしかないのだから。
 それを考えれば、やはりさっきの判断は間違っていなかった筈だ。

「もしまた宝石を入手しても、それに入っている魔法が分からないと使い物にならないわね」
「そうだな。その辺りについて詳しい奴がいれば、何とかなりそうな気もするけど……」
「私は元々魔法とかには詳しくないんだけど、アクセルはどうなの? 魔法を使えるんだし、その辺りの事は分からない?」
「あー……そうだな。今の宝石と同じ魔法が込められた宝石なら、分からないでもない。ただ、問題は……あの魔法がどんな効果なのか分からない事なんだよな」

 恐らく回復魔法、もしくは能力強化の補助魔法とか、そういう系統の魔法だとは思うが、あの影が使われても特に回復の類もしていなかった。
 いや、正確にはあの宝石を使った時、影は何もダメージを受けているような状況ではなかった。
 だからこそ、あの宝石に封じられていた魔法が回復魔法であっても、補助魔法の類であっても、分からない。

「まぁ、見た感じではダメージとかを与える魔法ではなかったし、手に入れたら敵に使わないで取っておいた方がいいだろうな。……ああ、そう言えばもし回復魔法なら、ゆかりにちょっとひっかき傷でもつけて、それで試してみるのか?」
「ちょっと、何で私が怪我をする役目なのよ?」
「いや、何となく? ……ってのは冗談として、俺の場合基本的に物理攻撃とかは効果がないしな」

 その気になれば物理攻撃で傷を付けたり、付けられたりといった真似が出来ないでもないのだが、それは今は言わないでおこう。

「ぐっ、それでも女の私を傷物にする気?」
「いや、その傷物って言い方は色々と誤解を生むような言葉だか
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