第十五話 傭兵の四人その一
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第十五話 傭兵の四人
四人の少女達が間の入り口に出てだ、それぞれポーズを付けたうえでこんなことを言った。
「最強四天王登場!」
「英語読みだとスーパーカルテット!」
「中華圏では四強って名乗ってるで!」
「スペイン語やドイツ語の名前もあるで!」
「何やこいつ等」
中里はその四人を見て極めて冷静な口調で言った。
「また変なん出て来たな」
「あっ、何ですかその言い方」
「先輩言っていいことと悪いことありまっせ」
「そうですわ、うち等めっちゃ傷付きましたわ」
「謝罪と賠償要求しますわ」
「どっかの変な国みたいなこと言うなや」
中里の視線を冷めていた、口調だけでなくそちらもだった。
「というか何やいきなり出て来て」
「そやから雇われまして」
「今回は関西で働かせてもらうことになりました」
「生徒会長さんやなかった宰相さんにお金貰いました」
「芥川さんからお話受けて」
「ああ、あいつが話をしてたしか」
中里は今は東海の守りにいる彼のことを思い出して頷いた。
「それでか」
「はい、お話は芥川さんから受けまして」
「それで太宰さんから正式に契約の話を受けました」
「天下統一までってことで」
「よろしゅう頼みます」
「そうか、ほな天下統一まで裏切らへんねんな」
中里は四人の話をこう解釈した。
「わかっ、ほな頼むな」
「はい、こちらこそ」
「よろしゅう頼みます」
「うち等強いですさかい」
「安心しといて下さい」
明るく笑って自信満々に言う四人だった、だが。
その四人を見てだ、中里はかなり微妙な顔になってそのうえで太宰に言った。
「この連中数合わせやろ」
「それは言い過ぎでは」
温厚な太宰はこう返した。
「幾ら何でも」
「そう言うけどな」
「この娘達はですか」
「見るからにお調子者でいい加減でな」
中里は既に四人のそうした気質を見抜いていた、この辺りは見事と言っていいであろうか。
「しかも反省するタイプやないな」
「あっ先輩そう言います?」
「それ言い過ぎですよ」
「うち等お金貰ったらちゃんと仕事します」
「曲がったことも絶対にしませんで」
四人は自分達にあからさまに胡散臭いものを感じている中里に即座に言い返した。
「人は裏切りません」
「いじめとか武器持たん相手に攻撃とか絶対にしませんで」
「曲がったことは大嫌い」
「筋はちゃんと通しますで」
「それもわかるけどや」
中里は四人の長所も察しているのでこう返した、
「けどいい加減やろ」
「やる時はやりますさかい」
「そういうことですよ」
「まあ普通のことは普通にしますさかい」
「天下統一まで戦に政に頑張りますで」
「そうか、まあ綾乃ちゃんも宰相も決めたさかいな」
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