第三章
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「捌いてくれる?」
「わかったわ、じゃあすぐに調理して」
まりかは持参のエプロンを着けながらにこにことしていた、そのうえで応えた。
「皆で食べましょう」
「それじゃあね」
こうしてだ、まりかが中国の刺身を作って皆で食べることにした、まりかは自分一人で大丈夫と言ってだ。
キッチンを借りると一人で調理に入った、手伝おうと申し出てそれをいいと言われた友人達は他の食事の用意をしつつだ。
そのうえでだ、こう話した。
「中華料理で生ものね」
「何かイメージないわね」
「中華料理って絶対に火を通すから」
「もう絶対にね」
どの娘もそのことを言う。
「だからね」
「中華料理で生ものってね」
「イメージ涌かないわね」
「お魚だと蒸すわよね」
「あとお野菜と一緒にお料理したり」
「海老や貝類だと海鮮麺ね」
「あれ美味しいわね」
けれどというのだ。
「それでもね」
「生ものはね」
「ないでしょ」
「揚げてあんをかけるのはあっても」
「それは有名でも」
「どうもね」
中華料理での生もの、刺身は想像出来ないというのだ。そうした話をしつつそのうえでだった。
彼女達も動きつつだ、中華料理の刺身を待った。すると。
まりかがキッチンから大皿を持ってやって来た、その大皿の中の料理はというと。
「へえ、それがなの」
「中国のお刺身なの」
「そうなの」
「そう、これがね」
奇麗に切られて並べられているだけではなかった、そこにだ。
香草系の野菜を入れて既にたれをかけている、そうした魚だけでなく野菜やたれでも彩られたものを見てだ。
友人達は目を瞠ってだ、大皿を持って来たまりかに言った。
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