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太陽は、いつか―――

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「本当に、本当にそういう関係じゃないんだな?」
「違うよ。さっき言った通り、父さんの関係での知り合いがしばらくうちで過ごすってだけだよ。外国で仕事してるの知ってるだろ?」
「なら何で昨日わざわざ学校をさぼってまで」
「ノリが軽いというか何と言うか、そう言う人でな。ろくに服も持ってきてなかったから買い出しに行った。一緒に暮らすうえで必要なものだろ?」

あの後。
職員室へ駆け込むことで一時的に逃げられたものの結局教室で捕まり、なんとかそれらしき設定をでっちあげた。魔術協会にいることを表向き『海外で仕事をしている』ことにしているため、そっちでの同業者の娘さんとか、そんな感じに。
そんなに大きな嘘はついてないしな。父さんの関係で(参加しろと命令された聖杯戦争にて)知り合った知り合いなんだから。うんうん。大丈夫大丈夫。

「もういいだろ?そろそろ校門でるし、下校中にまで尋問受けたくねえんだよ」
「何とも釈然としないが・・・」
「まあ、仕方ない、な」
「明日からしばらく外国いくのにこのタイミングってのに非常に納得しないが」
「これ以上引き出せそうにもないしな」
「・・・厳密にはマルガといくつか準備をしてから、ってことで準備期間があるからな」

念のため、予防線を張っておく。今後街中で見られることはないようにするけど、万が一というものがあるのだ。まあ昼間っから遊んでるだろうし、遭遇しかねないのでしっかり変装はしておこう。どこまで誤魔化せるのかは未知数だけど、やらないよりはましだ。

「じゃあそう言うわけで、俺はこっちだから」
「ハアイ、カズヤ♪」

なんか、校門の影からマルガが現れた。ついさっきまで俺のそばで霊体化していたはずなので、面白そうだとタイミングを合わせて実体化したのだろう。反射的に服装を確認するが、ちゃんと現代のものだ。一安心。
腕を組まれた。緊急事態発生です。あと同級生二人の視線が怖いです。

「ど、どうしてマルガがここに?」
「あら、帰りを待っていたのよ?ねえ、せっかくだしどこかにご飯でも食べに行きましょう?」

・・・ええい、もうやけくそだ!

「いいね、じゃあそうするか。何か希望はありますか、お嬢様?」
「昨日と同じリクエストでお任せします、セバスチャン?」
「ではそのようにいたしましょう。・・・ラーメンでいいかな?」
「ええ、そうしましょうか。おすすめのお店へ連れていって?」

どうせしばらく学校には来ないのだから、あの二人に会うこともない。担任に暗示をかけたついでにウチに来そうなメンツにもしっかりかけておいたので、これで問題ないと思われる。そうなればあとはもうなるようになれ、だ。



=☆=



「で、なんであんなことをしたのかな?」
「だって面白そうだった
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