肆
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「さて、と。どうしたものかな・・・」
あの後。可能な限り知り合いに合わないために、と電車で隣の市に来ていたのだがさすがにそこから買い物して帰る気にはなれず、家から近いスーパーマーケットへ移動、宣言通りカレーライスの材料と、本人が望んだので一部現代のお酒なんかも(暗示って便利だよね)買い、ついでに色々と補充してきた。
それまでの間も、実体化してという意味では初めて乗る電車に通る改札、レジの仕組みなど一つ一つに驚いているマルガはみていて飽きないものだった。・・・話がそれた気がする。
なんにせよ、その後二人でカレーを作り、食べ終えた。今はマルガがお風呂に入っているのでその間に今後のプランを練っているわけだ。
目下の問題はただ一つ。学校である。
「一回、ガッツリ暗示をかけるためにも学校に行かないといけないし・・・」
要するに、暗示をかけ忘れたのだ。聖杯戦争期間中は学校に行く暇などないだろう、とは最初から思っていたのだけれどそれを行動に移し忘れた。最初のころは何とかして不慮の事故で参加できませんでしたルートに向かおうとしてたからその影響かもしれない。
「・・・まあ、暗示の内容には困らない、ってのが唯一の救いかな」
親が大変協力的なので、口裏を合わせてもらえば暗示の必要すらなくなる勢いだ。まあ偶然街中で会ったりすると面倒だから暗示は使うのだが、『海外で仕事をしている親のところへ行く』というような内容で暗示をかけておけば十分だろう。
・・・何か抜けがありそうで非常に怖いな。もしくは明日登校したら問題が発生しそうなというか、なんか面倒事の予感がする。なんでだろう、ふっしぎだな?
「・・・よし、明日学校に行くか」
「あら、唐突にどうしたの?」
「おわっほい!」
ソファに寝転がって目を閉じて考えていたものだから、唐突なマルガの声にびっくりした。反射的に目を開くと、今日買ってきたスウェットに身を包んだマルガがいる。
風呂上がりらしく頬が上気していて、濡れた髪をタオルで拭いている。・・・うん、バスローブが大変しっくりきそうな感じだな。バスローブを買わなくて正解だった!
「や、しばらく聖杯戦争に参加するわけじゃん?」
「そうなるわね?」
「ってことは、学校行ってる暇ないから行かなくても大丈夫なように暗示をかけに行かないとなぁ、って」
「本格的に参加するわけじゃないんだし、別に大丈夫じゃないかしら?私も学校というものに興味があるし」
「やー、何かと理由を付けて俺がサボりたいだけなんだなこれが」
「もう・・・めっ、よ」
おでこを人差し指でつつかれてしまい、でへへへ、となる。いかんいかん、このままだと流される。俺はノーマル、俺はノーマル。
「まあ現実的な話もしておくと、真面目に参加してないって親に思われ
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