551部分:第四十三話 劉備、妹達を得るのことその十二
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第四十三話 劉備、妹達を得るのことその十二
「それでいいわ」
「そうですか。それでは」
楽進は彼女達の決意を見た。関羽や神楽達だけでなくだ。他の面々の顔も確かなのを見てそうしてからの言葉だった。
「南蛮までの道中も頑張って下さい」
「有り難うございます。それじゃあ」
「はい、それでは」
笑顔で劉備の言葉に応えてだった。
「また御会いしましょう」
「元気でね」
劉備達も笑顔で別れの挨拶をする。そうして再会を約束してだった。お互いの道を進むのだった。
その南蛮への道中でだった。関羽が劉備に行ってきた。
「劉備殿のしたことは」
「軽率ですよね」
「滅多にできることではない」
劉備の言葉を否定してだ。褒め称えるのだった。
「それはな」
「滅多にですか」
「そうだ。できはしないことだ」
こう言うのであった。
「私にはできないな」
「鈴々もなのだ」
張飛も言ってきた。
「家の宝を捧げるなんてとてもできないのだ」
「あれは咄嗟に」
「それなら余計にだ」
「余計にですか」
「できはしない」
また言う関羽だった。
「劉備殿は凄い。皆の為にそこまでできるのはな」
「関羽さん・・・・・・」
「私は劉備殿に惚れた」
そして言ったのだった。
「その御心にだ」
「鈴々もなのだ」
「ずっと傍にいたくなったが」
「それならですね」
劉備はここで二人に対して言った。右手の人差し指をあげて。
「いい考えがありますけれど」
「いい考え?」
「はい、姉妹になりましょう」
こう言うのであった。
「私達三人で」
「そうだな。それならな」
関羽も劉備のその言葉に頷いた。
「生きる時も死ぬ時もな」
「一緒にですね」
「そうなろう。私達はこれからだ」
「姉妹なのだ」
「じゃあ私は」
ここで三人は少し話し合った。それでわかったことは。
「何っ、劉備殿がか」
「一番年上なのだ」
このことがわかったのだった。関羽はかなり驚いている。
「私の方が年上だと思っていたが」
「違ったのだ」
「私よりもだったか」
「あたしよりもだよ」
趙雲と馬超も話を聞いていて驚いていた。
「まさかな」
「同じ歳でもな」
「そうですね。私そうだったみたいですね」
劉備だけが驚いていなかった。穏やかな顔のままでいる。
「お姉ちゃんだったんですね」
「では私が妹になるのか」
「鈴々もなのだ」
「はい、そうなりますよね」
また言う劉備だった。
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