弐
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ら?サーヴァントだし、必要はないわよ?」
「昨日も言った通り、目的が英霊と一緒に過ごしてみたいってことなので。むしろ一緒に食べてほしいんですよ」
「ふぅん、不思議な人ね・・・そう言うことなら、遠慮なくいただこうかしら」
「そうしてください。どうせこの費用は親の支払いなんで、なんにも変わりません」
「あら、そこは自分で出すものではないのかしら?」
「息子を死地に送りこむような親なんです、これくらいの仕返しは可愛いものじゃないですか?」
と、そう言うとアサシンさんはクスクスと笑う。本当に、動作の一つ一つが男を誘う色香に満ちている。うっかり気を抜くとコロッといってしまいそうで怖い限りだ。さすがアサシンさん・・・
「と、そう言えば」
「なあに?
「あー、いえ。さすがに外で「アサシンさん」って呼ぶのはかなりあれかなぁ、と思いまして」
「・・・・・・あぁ、一般常識的に?」
「はい、一般常識的に」
セイバー、ならまだ行けるんじゃないかと思う。知識として剣士につながる人はいるだろうが、名前にもあると考えてくれるのではなかろうか。
だが、他はそうもいかない。ぶっちゃけ偏見かもだけど、アサシンはその中でもトップクラスではなかろうか。
「というわけで、マタハリさん、とかでもいいですか?」
「うーん、それでもいいのだけれど・・・そうね」
指についたパン屑をペロッと舐めながら悩む様子を見せるアサシンさん。もう何度見ても色香しか感じないので、そろそろ何かしらの魔術で自分の精神を操ったりした方がいいのかもしれない。ストッパーくらいは何かしらの方法でかけておくべきだろうか。
「マルガレータ・・・は長いし、マルガ、にしましょうか」
「・・・そう言えば、マタ・ハリが通り名、とか言ってたっけ。ということは、それが本名?」
「ええ、そうよ。たぶんだけれど、マタ・ハリよりもこちらの方が真名を隠せるでしょうし」
ふむ・・・ということは、マタ・ハリが有名な名前であるということなのだろう。もしくは、マルガレータか、マルガという愛称になる名前が多いとか、そんな感じの。
「じゃあマルガ、でいこうか」
「ええ、そうしましょう。・・・そうなると、私がマスターと呼ぶのも問題なのかしら?」
「・・・大問題っすね!」
その光景を想像して、その後で客観的にその光景を想像して、満面の笑みで答える。はい、完全に異常性癖を持ってしまった変態さんですどうもありがとうございます。
いっそサムズアップしてもいいかもしれない。
「和也、って呼んで。というか呼んでくださいお願いします・・・」
「じゃあカズヤ、ね。よろしく、カズヤ」
ああ、脳がとろけるんじゃ・・・じゃなくて。
「じゃあ、食べ終わったら買い物に行きましょう。服を何着かと
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