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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
北欧神話
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語られ』、『用いられる』というのは、一つの信仰のようなものとなった」
現代に近づき、神々の奇跡が科学となるにつれて、どうしても信仰は薄らいでいってしまう。信者の信仰が弱くなったのではなく、『そうである』という明確に証明されてしまった事実が、どうしても弱めてしまうのだ。
そんな不可抗力。それに対して、知識が広まっていく過程や気軽に神話について知ることのできる時代となっていくことで、新たな信仰も当然生まれてくる。とある宗教団体がその蔵書の一部を一般公開したこともまた、そんな新たな信仰の一環となるのだろう。
「そのなかでも、我らの神話には一つだけ、他の追随を許さないものがあったからな。それによる復活分はバカにならんというわけだ」
まあ言ってしまえば、厨二心のようなものをくすぐるブツ。北欧神話にはそんな側面がそれなりに多くあり、その代表がラグナロクであったというだけの話。はっきり示された終末論、神々同士の戦争や神とそれに比肩するものの戦争が描かれる神話はあれど、あれほどまでにはっきりと『終末』を示している神話はそうない。
「なるほど、それをコミュニティ内に保有しておくことで回復してる分があるわけだ」
「そうでなければいかに義父上の義兄弟であろうとも、とうに頭を撃ち抜いている」
明らかにホンキの発言である。これは怖い。
と、そんな形で気になった発言の理由を知り満足した一輝は食事を再開するが、まだその話を続けたいものが一人いた。
「じゃあ、ロキだけじゃなくてフェンリルとかヨルムンガンド、ガルム、スルト、レーヴァテインなんかもまだ残ってたりするの?」
目をキラッキラ輝かせ、一輝の後ろにある席を放りだし、そのよこから身を乗り出すのはヤシロ。終末論を具現化した存在として、終末論について興味があるようだ。
「まあ、いるが・・・どこかで見た顔・・・いや、霊格だな、お嬢さん」
「あ、覚えて、ました、かー」
ウッソぉ、と言いたげな顔で一輝の後ろに半身を隠した。明らかに何かやらかした顔である。それが示すものは何かと考え、ヤシロの様子を見ようと振り向いたところで別の人物が目に入り、それで納得した。
「なるほど、スレイブの時だな」
「うぅ、なんでそこで言っちゃうのかなぁ、お兄さんは・・・」
図星だったようだ。
「スレイブ?奴隷がどうかしたのか?」
「正式名称はダインスレイブとかダーインスレイヴとか。こっちなら聞き覚えあるだろ?」
「・・・なるほど、あの時の魔王か」
思い出したようにトールが見下ろすと、アハハハーと空笑いしながらスレイブが手を振る。
「昔何かあったみたいだな?」
「ああ、まだそのような形をしていなかったそこの魔王・・・元魔王か。それに襲撃されてな」
ものすごいことをしれっ
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