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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
北欧神話
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た時に押し付けられる非公式な相手だ。最悪裏な仕事を押し付けたり暇つぶしの手段を探させたりすればいいか、ということで・・・

「“ノーネーム”としてじゃなく“鬼道一輝”としてで良ければ、まあいいだろ」
「次の太陽主権戦争で多少は協力したりできんかの?ルールや状況次第じゃが誰かしら潜り込ませるかもしれんでの」
「それこそ状況次第だろ。場合によっては俺が見つけて引きずり込んだってことにしてウチのコミュニティメンバーにしたりはできるだろうが・・・」
「そこまでせんでもゲーム中の協力やらなんやら程度でいい。相互で情報交換をするだけでも大きいであろう」

ギフトゲームにおける情報交換は場合によってはこの上ない価値となる。共闘なんかよりハードな気がするのだが、気のせいだろうか?
・・・疑い出したらキリがないって言うよね、うん。

「じゃあま、そんな感じで。俺も太陽主権戦争レベルなら参加許可されるだろうし、参加者してるだろうからそれでいくか」
「そうだのぅ。では、ここからは関係のない話でもするか。料理もまだ残っておるしな」

これまでであれば一輝が空気を読まずに出ていったかもしれないが、今回はそれなりに気になったこともあるので食事を続ける。人となりを読み取ろうと考えているオーディンもいるのだが、まあそれならそれでいいかの考えである。

「そういやロキっつってたけど、いるのか?」
「いるが、それがどうかしたのか?」
「いや、北欧神話の終末論、ラグナロク。その霊格を誰が持ってるかって考えたらロキだったから、殺されてるか封印されてるかだとばっかりな」
「それができるのならとっくにそうしている」

と、会話に割り込んできた巨躯の男は骨付きの肉を取りかぶりつく。唐突に表れた豪快な仕草に驚きつつも、その腰に下げられているものを見て納得する。
そこにあったのは、柄の短い・・・というよりはいっそ柄ではない何か(・・・・・・・)のように見えるものの付いた、鎚のような何か。そんな奇妙な武器を持っている北欧神話ゆかりの存在など考えるまでもなく浮かぶというものだ。

「というと、それはどういうことなのかな、戦神トール?」
「どういうことも何もない。我々北欧神話が今それなりの立場まで回復することが出来た一因がラグナロクなのだからな」

ほう、と。確かに一度は主神が精霊の立場まで貶められた神話がどのようにして復活できたのか、その点に関して興味が尽きることはない。

「一体どのようにして?」
「まず一つ目は、再び神話の一つであるとして情報が広く知れ渡ったことじゃな」

問いかけに答えたのはオーディンであった。

「信仰や宗教というものにたいして酷く寛容である日本は分かりやすいがな。現代に近づき元々の信仰からは遠ざかったが、『知られ』、『
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