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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
一つの日常 化け物と怠惰
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「さて、どうしたもんかな・・・」

と、少年は目の前に並べたものを見てこぼす。
そこに並べられているのは真っ黒なロングコートに仮面を始めとした、一輝に渡された装備の数々。その全てを使いこなせるようになったら弱体化するとはっきり言われたそれなのだが、しかし今彼が最も求めている力である。故にこそ、どうしようもないものが一つあるのがどうしようもなく悩ましく・・・

「・・・ひとまず、武器関連の専門家に聞いてみるか」

誰かを頼る。たったそれだけの、しかしこれまでの彼だったら間違いなく考えなかったであろう選択肢。それを迷わず実行できる程度には、彼は精神的に強くなっていた。



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「というわけで、なんか選択肢はねえか?」
「いやー、うん。めんどくさいから面倒なんだけど」

というわけで。場所を十六夜の自室から武器庫に変えて、彼はそこに居座る鍛冶神へと相談を投げかけてみた。仮にも中国神話において全ての武器を生みだしたと言われる鍛冶神だ。何かしらいい手段があるはずだという考えの下である。
がしかし、いかんせんめんどくさがりであった。大丈夫かなこれ。

「それにほら、こんなもん改良のしようがないでしょ。どうしろって言うのさこれ」
「そこを何とかするのが神様の仕事じゃねえのか?」
「いやうん、神様だって万能じゃないんだよね・・・」

と、自前で持ってきた椅子の前後を入れ替えて座る十六夜に対して、頭をかきながらむき出しの武器の上に胡坐をかく蚩尤。ちょっと不思議な光景ではあった。

「それにさ、暗技(それ)習ったのだってだいぶ前なんでしょ?なんで今更になってきいてくるのさ」
「復興作業なり賑やかしのギフトゲームなり、なんだかんだ忙しかったんだから仕方ねえだろ。おチビがいなくなった件でも色々あったしな」

しかし今は、全部終わった上リーダー代行の一輝が休みを宣言してしまったのですっかり暇になったのだ。要するに耀と全く同じ状況になり、彼女が暇をつぶすことに困ったのに対して、彼は身近な問題点を解決していくことへベクトルを向けた、というわけだ。

「なるほどなるほど・・・事情は分かった」
「そうか、それはよかった」
「しかしだね。それにしてもだね。確かに武器ではあるのだけれどね」

と、そう言って。彼は今議題に上がっているそれを。来るなり「これを改良してくれ」と投げ渡されたそれをつまみあげる。

「ワイヤーとかピアノ線の類ってのは、結構手のつけようがないものじゃない?」

ごもっともである。

「しかしだな。他は大概全部何とかなったってのにこの関連だけはどうしようもねえんだ」
「それは君が頑張って努力すればいいことじゃないの?身体能力高いんだから、自分に似合わないってわかって
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