第49話 バイキング、それはいたずらを楽しむ場
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「へえ、ここか…………」
ショッピングモールの中にあるバイキング店だと甘く見ていたが、かなり本格的だった。
「予想以上に凄いですね。何かホテルにあるバイキングみたいです」
だろうな……………
内装も高級感溢れてるし、何か天井にでっかいシャンデリアがあるし。
こんないち庶民が入って良いのだろうか?
「わあ………」
「綺麗………」
チビッ子二人は開いた口が塞がらないほどシャンデリアに感動していた。
「レイ!早く食べたい!!」
「早く中に入ろう!!」
食いしん坊ライとセインは直ぐにも食べたいらしい。
獲物を狙う目になってる。
「そうだな……………早く入るか………」
俺はこの先の苦労を考え、ブルーになりながら言ったのだった……………
「いいっスか!バイキングは争奪戦と言う戦争っス!!奪われる前に奪え!!確保出来るだけ確保するのが常識っス!!」
「そんな常識あるか!!」
席に付いて早々ウェンディがバカな事を言い始めたので拳骨で沈めた。
「さて、俺からも食べる前に注意事項がある」
どうでもいいから早く食べたいオーラを出しているライやセインを無視して俺は話始めた。
「まずは、バイキングの食べ方の説明」
「そんなの分かってるよ。好きなものを自分で好きなだけ取って食べていいんだよね」
ライが自信たっぷりに言う。
「それはそうだがそれにも限度がある。料理は終始作られてはいるが、同じものばかり食べていると、それも間に合わなくなる」
「だから、バランスよく取って食べろってことか?」
「ノーヴェ正解。それに他の人にも迷惑がかかるからな」
「それといくら好きなものを選んで良いと言っても限度がありますからね。バランスよく選んでください」
俺の言葉に付け足すように星が言う。
「それと料理を一気に持ってくるなよ。そんなに急がなくても無くならないからな。時間もたっぷりあるんだ、のんびりみんなで楽しく食べよう」
こうして有栖家のバイキングがスタートした。
「キャロは何を食べるんだ?」
「えっと…………えっと…………」
「ルーちゃんはどうします?」
「唐揚げ食べる………」
ルーテシアはともかくキャロは地球の食べ物は初めてなのでどうしても目移りしてしまうみたいだ。
「キャロもまずはそうするか」
「はい!」
元気があってよろしい。
やっぱり可愛いなぁ…………
「ルーちゃん!?取れないなら私が取りますよ!」
「いい、自分で取る………」
背伸びして奥の料理を取ろうとしているルーテシア。
「もう…………でも可愛いですね………」
緩んだ顔で星が呟いたの
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ