暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一つの日常 キメラと三頭龍 A
[4/5]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
出来事が箱庭より観測されることは絶対に起こりえないのだ」
「・・・まって、え、ちょっと待って」
一輝に関する出来事が一切観測されないはずだった。そして一輝は『世界を救う英雄の一族』であるんだから、つまり『一輝がいた世界は箱庭から観測できない』ってことで・・・
「でも、それなら何で一輝が箱庭に来ることが出来たの?」
「それはかつて、まだ名のあったころの“ノーネーム”に所属していたという一輝の先祖によるものだな。黒ウサギが招待をすることとなり、その際に初代との縁が、低すぎる低確率のもとほんの一瞬つないだのだ」
つまり、本来なら一輝が呼ばれることはなかったんだけど偶然に偶然が重なってしまった結果一瞬繋がった、と。そう言うことなのだろうか。
それは、うん。その奇跡に感謝してもいいかもしれない。
「つまり・・・鬼道=英雄であり、また強すぎるために迫害された一族である」
「うむ。まあ、時代の流れと共にその状況もそうでもなくなったようだがな」
「そして一輝のいた世界は何らかの要因αによって箱庭から観測することのできない場所に存在している」
「そうだ。例外的に関われてしまったのは一輝、湖札、清明そして初代鬼道の4人だけだ」
「・・・余計に分らなくなった」
これが歴史に埋もれて伝えられなくなってしまった英雄のお話、って言うんだったら分かりやすかったんだけど。そんなこともなくなってしまった。
というか、うん。本格的にこれは難しすぎる事態だぞ。アヴェスター、アヴァターラ、そして十六夜のみたいなはっきりと分かる疑似創星図とちがって一輝の使う疑似創星図はどれもこれも全くわからないものだし。
・・・・・・・・・
「謎が余計に深まっただけなんだけど」
「まあ、そうであろうな。そしてこれ以上は立場上答えられない」
「つまり、そこそこ答えに近いところまで来てる?」
「その一歩がどれだけ遠いのか、それは分からんがな」
うーむ・・・これ以上は引き出せそうにない。けど、あと一個だけ。
「その理由には、貴方が完全に消滅せず、同時に“絶対悪”がクリアされてることにも起因してる?」
「言っておくが、白夜王や第三種永久機関のように、『クリアしても箱庭に残る』例も存在する」
そう言えばそうだった。
「その上で言うと、確かに私は一輝のその要素によって完全に切り離されているな。もはや箱庭で何をしようと、外界への影響として及ぼすことは不可能だ」
「断言できるレベルなんだ」
「一輝が私の力を使い、という形であれば何かしら可能かもしれないがな。すくなくとも“絶対悪”として出来ることは存在しない」
うーむ、つまりその辺りに何かしらの理由がありそうだ。ついでに一輝の持つ霊格が異常なほどに大きい・・・それこそ、外界を救った場合と
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ