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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一つの日常 キメラと三頭龍 @
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一切与えてくれないような。ぶっちゃけると近寄りがたくなるような、そんな雰囲気を醸し出している。
「というか、ピアスじゃなくてイヤリングなんだ。結構印象の外側」
「ピアスなどしていたら有事の際耳ごと引きちぎられるであろう」
「何この考え方怖い」
これが一切冗談ではないのが怖いところである。一輝やアジさんがピアスをしている相手と徒手でケンカするとなれば真っ先にピアスをつかんで耳の肉ごと引きちぎる、右手親指人差し指で相手の右耳をつかみ、目を潰しながら引きちぎる等々を迷わず実行する
性質
(
タチ
)
であるがための考えなのであろう。けど普通に考えて人化しているとはいえ龍種の体を引きちぎるとか不可能ではなかろうか。
「で、どうしたの?」
「何、一輝から命令・・・のようなものを出されてな」
「命令?」
「『金はやるから遊んで来い』だそうだ」
「・・・・・・・・・」
「『どうせこれから先長いこと箱庭でノーネームの奴隷するんだから、とっとと普通を知って来い』だそうだ」
「普通とはよっぽど程遠い人間が普通とか言ってるよ・・・」
というかノーネームの奴隷って、アジさん的にはそれでいいんだろうか。これでも私たち・・・というか下層のプレイヤー全員がかりで命がけで倒した大魔王なんだけど。何だろうこれ。
「まあそう言うわけでな。遊ぶとなれば私服もいるだろうと、一輝の服を借りたのだ」
「あ、一輝ので着れたんだ。アジさんの方がそこそこ大きいように見えるけど」
「変装用だそうだ」
一回一輝の倉庫の中を探検してみたい。ものすごく面白いものがたくさんありそうな気がする。農場もあるって時点でありえない状態なんだし。太陽とかどうしてるんだろう。
「というわけで、そろそろいいか?私としてもこうして人の視点で見て回るのには興味がある」
「あ、うん。呼び止めてゴメン。もう大丈夫・・・」
と、うん。ここで彼の目的を思い出して、ちょっと大丈夫なのだろうかと思った。というか、うん。
「問題、おこさないよね?」
「・・・規格が違うのだから起こしかねないな」
「その件について一輝は?」
「『今の俺ならそこそこの発言権あるし何とでもなるだろ』と丸投げであったな」
「オーケーとっても一輝らしかった」
わたしとか飛鳥、十六夜、一輝レベルならそれでもいいのかもしれないけど、絶対悪の魔王に対してそれはマズい気がする。というわけで。
「私もついていっていい?」
「かまわないが、よいのか?」
「うん。正直暇だったし・・・一輝の言うとおり、今後も“ノーネーム”の奴隷をするならいい加減なれないとなぁ、って」
正直今でも大丈夫なのかなとは思ってるわけなんだけど、まあそうも言ってられない。私たち三人はやっぱりまだ壁を作ってるわけだし、誰か
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