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101番目の百物語 畏集いし百鬼夜行
第十八話
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すにしても楽だし?」
「コイツ、趣味のことでも勉強関連でもその方針だからな。こんな感じでテキトーな感じだし実際かなりテキトーだけど成績がいいんだよ」
「「………」」

 本気で意外だったのか二人そろってポカンとしていたが、すぐに思い直して渡されたファイルの中身を確認する。俺も確認した方がいいのかもしれないけど、まあ後で二人に教えてもらえばいいだろう。

「それにしても、あーちゃんは相変わらず可愛いなー。それが怖くて帰る時間を早めようとするって」
「確かに、その辺は相変わらずの先輩だよ」
「うんうん、あの人を弄れるってだけで生徒会をやってる価値がある」

 あまりやり過ぎないようにしてもらいたいものだ。怖がってるところも可愛いんだけど。あ、二人は集中してるしこいつから簡単な概要でも聞いておけばいいのか。

「それで、その村の都市伝説はどんなのなんだ?」
「ん?まあ割かしよくあるタイプ。どこまで知ってんの?」
「食料がなさ過ぎて子供を殺してたりした村があって、迷い込んだ人も殺されてた、って概要くらいだな」
「あー、その辺りか。まあ確かにそんだけ知ってれば十分っちゃ十分なんだけど……」

 と、少しの間姫子は言おうかいうまいいか考えるような態度を見せて……

「なんで知りたいの、そんなこと?」
「いやまあ、民俗学に興味が出来て、だな」
「興味だけ?」
「あー……行って確認してみようかなー、とも思ってる」
「……マジ?」
「マジ、だけど……」

 そういうと、姫子は少し考え始める。なんだか、それを本当に話していいのだろうかという感じに見えるんだが……

「んー……まあ、いっか。ねえ、それウチもついて行っていい?」
「……姫子も?」
「うん。ほら、今ウチ暇だし、いい暇つぶしになりそうだなー、って」

 と、今度は俺が考える番になった。今回の件に姫子を連れて行ってもいいのだろうか、と。正直なところ、俺が『主人公』のロアであるのなら主人公らしくそういうことに巻き込まれそうだし。
 そう思って一緒に来ている二人に視線を送ると……

「まあ、いいんじゃないかしら?一緒に行く人が多いのは楽しいもの」
「ケホケホ……私は家に帰りますし、人数としてもそれくらいのほうがいいのかもしれませんね」
「確かにあたしとしても、カミナと二人きりってのは身の危険が……」
「ねえそれはいったいどういう意味なのでしょうかね!?」

 さらっとひどいことを言ってきた隣の人物に対してそうツッコミを入れるが、彼女は気にもせずに小声で。

「まあ、危なくなる前に追い出す感じで行きましょう。万が一になったとしてもあたしがいれば何とかなるし」
「お前のその自信がどこから来るのかっていうあたりにツッコミを入れるべきなのかもしれな
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