ペルソナ3
1770話
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ように小声で叫ぶといった器用な真似をするゆかりに笑みを浮かべ、気配遮断のスキルを発動させる。
監視カメラのように、何かレンズや機械といった物を通せば効果がなくなるスキルだが、生身の相手であれば……
「え? あれ、ちょっとアクセル? どこに行ったの?」
いきなり俺の姿を認識出来なくなったゆかりが、慌てたようにそう告げ、周囲を見回す。
そんなゆかりの前で、俺は気配遮断のスキルを解除する。
そのゆかりは、俺の姿を見て安堵し……やがて目を釣り上げて不満そうに文句を言う。
「ちょっと、いきなりどうしたのよ?」
「別に俺は何もしていないし、どこにも行っていない。ずっとここにいたぞ」
「え? だって……」
「つまり、俺にはそういうスキルが使えるんだよ」
「……はぁ、もうアクセルに何を言っても無駄なような気がしてきたわ」
呆れたように呟くゆかりだったが、これでも色々と苦労はしてきてるんだけどな。
「とにかく、このスキルは基本的に生き物には効果があるが、レンズとか機械とかを通すと効果はなくなる。……で、あの生き物ともロボットとも思えない木の根の王冠には、どうなると思う?」
「それは……分からないけど、ちょっと卑怯すぎない?」
「そうか? まぁ、一見すると凄いように見えても、色々と弱点はあるんだよ。敵に攻撃すると、即座に効果がなくなるとかな」
もっとも、それは逆に言えば敵に攻撃をする寸前までは絶対に見つからないという事を意味しているのだが。
他にも鬼眼とか、試してみたいスキルは色々とあるんだが。
「ともあれ、これから気配遮断を使ってあの木の根の王冠に近づいて、それから宝石を使ってみる。一応大丈夫だとは思うけど、何があってもすぐに対処出来るようにしておけ」
「ちょっ、ちょっと! 対処出来るようにって……矢がアクセルに当たったらどうするのよ!」
「心配するな。何か魔法的な効果があるのならまだしも、物理的な攻撃だと銃でも爆弾でも俺には無意味だからな」
「……あんた、本当に何者なのよ?」
「シャドウミラー所属の、アクセル・アルマーだよ」
「それはもう知ってるわ。そうじゃなくて、何で銃とかが効果ないのって事。何、もしかしてシャドウミラーってのに所属すれば、銃は無力化出来たりする訳?」
ジト眼を向けながらゆかりがそう告げてくるが……
「まぁ、あながち間違ってはいない」
俺はそう答える。
実際問題、シャドウミラーの実働班の面々であればエヴァとの訓練で生身でもかなりの強さを得る。……嫌でも、得る。
それこそ、銃を手にした相手と敵対しても、どうにでもなる可能性は十分に高い。
勿論俺のように銃弾が当たっても効果がないのではなく、魔力による障壁で銃弾を防いだり、瞬動や虚空瞬動を使っ
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