ペルソナ3
1770話
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ホールの奥の方に視線を向けながら告げると、ゆかりはそちらに視線を向ける。
そこにいたのは、今まで遭遇した2種類のスライムもどきとは全く違う敵だった。
スライムもどきは、被っている仮面が顔全体を覆っているような奴と、目だけを覆っている奴だった。
そういう意味では、2種類のスライムもどきではあったが、同時にスライムもどきは結局のところスライムもどきでしかない。
だが、今視線の先にいるのは、明らかにそんなスライムもどきとは違っていた。
木の根のような……そんな身体に、火の魔法、アギを使ったスライムもどきと同じような目だけを隠す仮面を身につけ、王冠のような物を被っている、そんな敵。
ただし、見た感じ身体は木の根のような感じではあるのだが、その身体を構成しているのはスライムもどきの身体と同じようなものに見える。
同じような構成物質でありながら、スライム……液体のような身体をしているスライムもどきと、きちんと固体として存在している王冠。
「どう思う?」
「どう思うって言われても……そもそも、こんな訳の分からない現象の中にいるのよ? それこそ、このくらいの事は普通にあってもおかしくないと思わない?」
「……まぁ、そうだな」
最初はそれなりにパニクっていたのに、順応早いな。
「それより、あの目だけを隠す仮面を付けているって事は、アギだっけ? あの火の魔法を使ってくるんじゃない?」
「その可能性は、あるか。実際にはどういう能力を持っているのか実際に戦ってみるまでは分からないけど。……取りあえず、これを使ってみる」
そう告げ、手にしたのはさっき宝箱から手に入れた宝石だ。
何らかの魔法が封じ込められているのは確実な以上、それを試せる相手が出てきてくれたというのはありがたい。
「分かった。私は弓で援護するように準備してるから」
「任せる。……まぁ、ここにいる程度の敵が俺にどうこう出来るとは……ああ、そう言えば」
ふと、思いつく。こいつらを倒しても、俺の撃墜数が上がらない以上、こいつらは生命体という訳ではない。
だが戦ってみた感じではロボットとかそっち系にも見えない。
つまり、どちらとも言うことは出来ないような存在であり……そんな相手に、俺のスキルは通用するのか、不思議に思ったのだ。
「アクセル?」
「いや、この宝石以外にもちょっと試してみたい事が出来た」
「え? ちょっと、大丈夫なんでしょうね?」
「どうだろうな。まぁ、あの木の根の王冠がスライムもどきと同程度の強さだとすれば、普通に俺を攻撃してもダメージを与える事は出来ないだろうから、心配するな」
「べ、別に、心配なんかしてないわよ!」
「ツンデレか」
「デレてない!」
顔を赤くし、木の根の王冠に聞こえない
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