第4章:日常と非日常
第117話「■■の尖兵・前」
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。
既にアリシアに至っては優秀な魔導師並の強さを持っているからな。
だけど、帝はともかく他はだいぶ伸びが悪くなっている。
模擬戦をしているとはいえ、実戦経験がないからな…。
いや、この世の中的にないに越した事はないんだけどな。
ちなみに、司と奏は以前よりもだいぶ強くなった。
魔法と併用できるようにもなったし、一人でアリシア達三人をあしらえる程だ。
さすがに経験の差で伸びの良さが出てきたな。
おまけに司は霊力で天巫女の力が使えるようになったし。
…アレ、相性が良すぎる。練度があればあれだけで魅了が解けるかもな…。
「あいつを交えた模擬戦をやっておきたいのに、今日に限ってどうしたんだ?」
今日は、それこそ特に何もない休日だ。
クロノやユーノ達も本局の方に戻っているし、なのは達だって家にいる。
…まぁ、父さんと母さんは本局の方に行ってるけど…。
とにかく、王牙だって特に何も用事はないはずだが…。
「念話してみればいいんじゃない?」
「それもそうだな」
普段は使うとしても霊術なため、使っていなかった念話を使う。
「…………ダメだ。繋がらない」
しかし、念話は繋がらない。リヒトから王牙のエアへの通信も繋がらなかった。
「どういう事?念話が繋がらないって事は…」
「隔離系の結界か、念話が届かない程遠い世界にいるか…だ」
どちらにしても、これはただ事ではない。
前者ならば今王牙は襲われている事になり、後者ならば何の連絡もないという事から、突然そういった世界に飛ばされた、もしくは飛んだ事になる。
「仕方ない。探すか……っ!?」
とにかく、王牙を捜索しない事には始まらないため、動こうとする。
…その瞬間、結界の反応を捉えた。
「場所は……嘘だろ…!?気づかなかった…!」
「それに、突然結界が感知できるようになったって事は、結界に影響を与える程の攻撃が結界内であったという事だよね…?もしかして……!」
司が焦燥感を滲ませた声でそういう。
…そう。結界は“突然現れた”ではなく、“感知できるようになった”のだ。
つまり、既に結界は張られており、尚且つ一切僕らに気づかれなかった…。
「アリシア、アリサ、すずか!今すぐなのは達とクロノに連絡!他は結界に向かうぞ!」
「ゆ、優輝!?優輝がそんなに慌てるなんて…」
「自慢じゃないが、僕は結界の感知は得意な方だ。それなのに、気づかなかった程の手練れ…。おまけに、嫌な予感もするんだ。……これは、ただ事じゃない」
何より、椿と葵、司も感じているのだろう。…この、“闇”の気配を。
アンラ・マンユの時とはまた違う、“闇”があの結界の中にいる…!
「
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