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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第6話 「今後の始まり」
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 人々が寝静まった真夜中。逃げる黒い何かをひとりの少年が追っている。服装はどこかの民族のような格好だ。
 少年はボートが置かれている橋まで走る。彼の視線の先にある湖の上には、得たいの知れない存在が浮遊している。謎の存在は少年の気配に気づいたように振り返った。少年は手に持つ赤い宝石を握り締め、真っ直ぐに黒い何かを見つめる。

『お前は……こんなところにいちゃいけない』

 少年が謎の存在に向けて腕を伸ばすと、手にある宝石が発光し始める。

『帰るんだ、自分の居場所に……』

 少年の手の先に淡い緑色の魔法陣が展開する。それと同時に、黒い何かに鋭い眼が出現し、咆哮を上げて詠唱する少年に向けて突撃した。魔法陣と衝突し、凄まじい音と衝撃が発生する。
 少年が「封印!」と唱えると謎の存在は消滅し始め、核となっていると思われる青い宝石が姿を表した。だが消滅する直前、謎の存在は姿を取り戻す。それを目撃した少年は驚きの表情を浮かべた。
 少年から距離を取った謎の存在は、散弾のように身体を弾けさせた。弾丸と化した謎の存在の一部一部が少年に襲い掛かる。少年はどうにか回避するが、肉片は橋やボートに着弾し破壊していく。

『くっ……』

 避けるのが困難だと判断したのか、少年は防御魔法を発動させた。そこに複数の肉片が着弾し煙を上げる。あまりの威力に防御魔法を貫通したのか、少年は吹き飛ばされて宙を舞い、林の中に落下していった。
 謎の存在は獰猛な笑みを浮かべた跡、その場から飛び去って行った。
 地面に倒れている少年は追いかけようとするが、体力の限界が来たのか伏した。その直後、少年の身体が発光し、動物へと姿を変えて行った。

 ★

「ショウ、おっかえり〜。学校は楽しかった?」
「ただいま……二度目の学校生活が楽しいと思ってるのか?」
「小学校の勉強はともかく、学校生活が楽しいかどうかはショウ次第だとわたしは思います!」

 確かにそのとおりではあるが……ない胸を張って偉そうにするな。

「はいはいそうですね」
「む、何でそういう反応するかな。ショウはわたしのことを何だと思ってるの?」
「……意外と手間のかかる同居人?」
「ひどっ!? わたしが思っていた以上に距離のある言い回しにわたしの心は傷ついた。わたしそんなに手間のかかる女の子じゃないよ!」

 いやいや、それは自分の評価を間違ってると思うぞ。
 俺の記憶が正しければ、割と毎日のように俺はお前を起こしに行っているし、風呂上がりには髪の毛を乾かすのを手伝ったりもしている。それでよく手間のかからないなんて言えるよな。

「なのでわたしは訂正を要求する。訂正するまでわたしはここを動かないから」
「あっそ……」
「待てぃ!」

 アメフトのタックルのようにアリシ
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