544部分:第四十三話 劉備、妹達を得るのことその五
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第四十三話 劉備、妹達を得るのことその五
「しかし今はな」
「何もかもがわかりませんしね」
「全くだよ。どうだってんだよ」
臥龍のぼやきは続く。そうしてだった。
村を囲んでだ。一斉に攻めるのだった。
「やれ!」
「合点だ!」
「それなら!」
「叩きのめすだけにしとけよ!」
臥龍はとにかく殺すことは避けるのだった。
「どうしてもって場合は仕方ないがな」
「それでもなんですね」
「殺すことは」
「ここの村人になるんだからな」
だからだというのだった。
「それは止めておけよ」
「へい、わかってやす」
「それは」
「わかってればいいんだよ」
それならばなのだった。臥龍の厳命に従うことにしてだ。彼等は村を攻めはじめた。そうしてその彼等に対してであった。
「紫苑さん、ミナさん」
「ええ、わかったわ」
「それなら」
二人は孔明の言葉に頷く弓を引いた。その弓がだった。
放たれそして賊達を射抜くのだった。
「ぐわっ!」
「うわっ!」
「急所は外しておいたわ」
「それはね」
二人はそれは避けたのだった。
「けれど。それでもね」
「動くことはできないわよ」
まずは二人が賊達を射ていく。そうして数を減らしていくのだった。
そのうえでだ。門に迫る者達はだ。
「来たな」
「ああ!」
趙雲と馬超が言い合う。そしてその手の槍を煌かせてだった。
敵を次から次に叩きのめす。一撃で次々とだった。
「安心しろ、みね打ちだ」
「それでも痛いぞ、覚悟しろ!」
「はあっ!」
楽進は両手を合わせそこから気を放った。それでだった。
賊達を吹き飛ばしていく。正門での戦いもはじまった。
それは四つの門全てで同じだった。戦いはこちらが優勢だった。
だがそれでもだ。賊の数は多く中々決められなかった。孔明はそれを見てだった。
「そろそろですね」
「水ね」
「それをなのね」
「はい、水です」
その通りだとだ。黄忠とミナの言葉に応える。
「それで一気に決めましょう」
「合図は」
ミナが言ってきた。その弓矢に光を込めている。
「これでいいわね」
「それで御願いします」
孔明も彼女のその言葉に頷く。
「今ここで」
「わかったわ。それじゃあ」
「はい」
こうしてだった。光の矢が放たれた。それが泉の方からも見えた。しかしなのだった。
「くっ、この堤は」
「駄目ですね」
神楽と月が困っていた。堤は巨大な岩をそれにしている。李典がそれを使ったのである。しかしその岩がなのだった。
びくともしないのだ。二人のその技をもってしてもだ。
「あまりにも大き過ぎて」
「割れないですね」
「私達の技ですら」
「けれどこのままでは」
「ですがここは」
鳳統
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