戦闘校舎のフェニックス
New Life.
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男の子をやっつけてた。
『男がよってたかって女の子をイジメてんじゃぇね!! ぶっとばすぞ!』
『『『ヒィッ! ゴメンなさぁぁぁい!!』』』
大声を上げると、3人は泣きながら謝って帰っていった。棟夜君は3人が逃げ帰るのを見た後、私に小走りで駆け寄ってきてくれて、笑顔で手を伸ばしてくれた。
『大丈夫? もうイジメてた奴らはいないよ』
初めて私に優しくしてくれた男の子。でも、当時の私は男の子が怖くて声を返すこともできなかった。助けてくれたのに・・・私はお礼も言えないで。
『イヤーーーーーッ!!』
つい爪を出して引っかいちゃった。
『イデーーーーー!?』
痛がってる間に私は人形とハンカチを持って逃げ帰るように家に帰った。帰った後私はすごく怖かった。もし引っかいちゃったせいでイジメられたらどうしようって。
次の日。偶然近所に住んでた棟夜君とバッタリ会っちゃった。
何を言われるのか怖かった私は先に『ごめんなさい!』って謝った。それに対して棟夜君は・・・。
『いいよ! これくらいの傷たいしたことないよ! それより早く学校に行こうぜ!!』
笑顔で気にしてないといって、私の手を握ってくれた。優しく握ってくれる棟夜君の手は暖かかった。
それからだった。棟夜君と一緒にいて、毎日が楽しかった。楽しいと同時に、私はいつの間にか棟夜君を見てると、何でかドキドキするようになってた。
小学校の時は分からなかったけど、中学に上がってからようやく分かった。
「私・・・棟夜君のことが好きなんだ」
ほら。またドキドキして、隠してた耳が出ちゃった。
・・・でも正直不安もある。お父さんが言ったように、もし恋人でもいたらっておもうと・・・。
そこまで考えて、私は頭を左右に振った。不安を吹き飛ばすかのように。
「フゥ。早く会いたいなぁ」
星空を見ながら、私は棟夜君に会えるのが楽しみだった。
棟夜side
「ん?」
不意に名前を呼ばれた気がして、俺は窓のほうを見る・・・気のせいか?
「どうしたのトーヤ?」
「いや何でもない。それより黒歌、マジで寝るのか?」
「今日一緒に寝てやるって言ったのはトーヤにゃ♪」
現在、俺のベッドの上には黒歌が寝そべっている。しかも今朝着てた着物ではなく、見えそうで見えない際どい着物だ。
リアスが来たとき大騒ぎした黒歌を宥めるように言ったのだが、コイツは嬉々として寝そべっている。
「それはそうだが・・・」
あの時はああいうしかなかったんだよ! と言える勇気もなくこの現状だ。
「早く一緒に寝るなトーヤ!!」
誘う様に言ってくる黒歌。こうなった以上、ガンとして動かん。ただでさえ風呂で一悶着あって疲労があるってのに。
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