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転生とらぶる
ペルソナ3
1769話
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なかったので回収したが、それは偶然の結果に等しい。
 実際にはこれから戦っていけば、鏃が欠けたり矢が折れたりといった具合に色々と不具合が出てくる可能性も十分にある。
 そうなれば当然のように矢を補充しなければならないのだが、まさか弓道部からそれを持ってくるような真似をする訳にもいかないだろう。
 そうなると個人で矢を用意する必要が出てくる。

「そうなんだけど……どこで買うかってのも問題になってくるわね」

 毎回のように同じ店で矢を買い続けていれば、当然のように疑いをもたれるだろう。
 そもそも、普通なら個人で矢をそんなに大量に買ったりはしないのだろうし。
 この塔に毎日のように挑んでいれば、どうしてもその辺りの問題は出てくる。
 もっとも、その件については一応の解決策はある。

「俺が転移魔法でゆかりをどこか別の矢を売ってる店に連れていくのが最善だろうな」

 転移魔法があれば、それこそ大抵の距離は殆ど考えなくてもいい。

「え? いいの?」
「ああ。ゆかりには矢を壊す事を前提で弓を使って貰って、早く実践に慣れて貰う必要があるからな」

 幸い、この世界では魔法を使っても魔力の消費量は決して多くない。
 それこそ、日本全国色々な場所に転移で移動出来るだろう。
 ……こうして魔力の消費量が少ないってのは、恐らくこの世界には魔法があるからこそだろうな。
 実際、あのスライムもどきも氷の魔法っぽいのを使ってたし。

「とにかく、ゆかりに必要なのは1にも2にも実戦経験だ。筋は悪くないんだから、後は実践を積めば、慣れてくるだろ」
「私、筋がいいの?」
「まぁ、多分」
「多分って……何よ、それ」

 若干不満そうな様子を見せるゆかりだったが、そもそも俺は弓を使わない。
 弓を使うメンバーといえば、精霊の卵を構成しているエルフ達くらいか。
 それだけに、弓についてゆかりのセンスがあるのかどうかというのは分からない。
 ただ、さっきスライムもどきに矢を射った時、これはいけると……そう思ったのは間違いのない事実だ。

「明確な理由がある訳じゃないからな。ただ、大丈夫だと……そう思っただけだ」
「一応聞くけど、それって褒められてるのよね?」
「ああ。少なくても、エルフ達に負けないだけの弓のセンスはあると思うぞ」
「へぇ……うん? え? ちょ、ちょっと待って! エルフ!? 今、エルフって言った!?」

 何故か俺の言葉に妙なところで食いつくゆかり。

「うん? ああ、エルフ。正確には普通のエルフにダークエルフ、ハイエルフと色々そろってるぞ。ファンタジー系の世界と繋がった時、俺達の国に興味を持ったらしくてな。その後、色々とあって元の世界から俺達の国に所属する事になったんだ。……まぁ、諸事情あってそ
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