第一章
[2]次話
実家が実家で
駒川かすみは中学生だ、しかし中学生だが働いている。それはどうしてかというと。
「お家がカラオケボックスだと大変ね」
「部活もしてるしね」
友人達が学校でそのかすみに言う、かすみは黒髪をショートにしたあどけない感じの娘だ。スタイルはすらりとしている。
そのかすみにだ、彼女達は言うのだった。尚かすみの部活はテニス部で選手でもある。
「休日にアルバイトしてるんでしょ」
「お店で」
「そうなの、ただね」
かすみは自分の席から友人達に答えた。
「ちゃんと勉強のことは考えてくれてるから」
「だからいいのね」
「かすみちゃんそんなに成績悪くないしね」
「普通位でね」
「特によくもないけれど」
「高校位は出ていないとってね」
かすみはこうも言った。
「お父さん達も言ってるし」
「それでなのね」
「かすみちゃんお勉強もしてるのね」
「ちゃんと」
「そうなの、ただ本当にね」
それでもと言うのだった。
「うちは何かとね」
「繁盛してて」
「それでなのね」
「忙しい」
「そうなのね」
「多分高校卒業したら」
大学までは考えていない、高校を卒業したら就職するつもりだ。
「実家で働くわ」
「そのまま就職ね」
「そうなるのね」
「多分ね、お店継ぐかどうかまではわからないけれど」
他の兄弟達とのこともあってだ。
「それでもね」
「将来はっていうのね」
「実家に勤める」
「そうなるのね」
「だから多分ね、お店のお仕事は」
カラオケボックスのそれはというと。結構大きなカラオケボックスをしていて家の収入もいい。
「わかってるから」
「子供の頃からしてるから」
「だからなのね」
「ええ、お料理を出してお掃除もして」
そうしたこともというのだ。
「勿論接客もね」
「何でもしてるから」
「昔から」
「だから慣れてるのね」
「そのつもりだから」
それでというのだ。
「やっていけると思うわ」
「それは何よりね」
「じゃあこれからも頑張ってね」
「カラオケボックスの方も」
「部活も勉強もね」
「そうしてくわ」
かすみはこう答えた、そしてだった。
実際に学校の生活だけでなく実家の仕事も頑張っていた、その彼女にだ。
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