暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/GrandOrder///OutBre;ak
別の世界
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行きたい目的地まで、どうやって行こう?
 車?
 飛行機?
 電車?
 バス?
 自転車?
 徒歩?
 行き方は様々だ。だが、どれをとってもゴールに着ける。
 時間の掛かり方は違う。でも、目的地のゴールまでは着けるんだ。
 このルートは、安全なルートを選択し、確実に人類史を継続させようとした。
 そのお陰なのか、世界は救われた。
 なのに……どうして、こうなった。
 世界を、人類史を継続する為に戦った。
 全てを人類を救おうと戦った。
 傷を負っても、心が擦り切れても、諦めなかった。俺?私?が諦めたら誰が、世界を救うんだ。諦めちゃ駄目だ。私?俺?は世界を救うんだ。大丈夫、躰の傷は癒せる。心の傷は癒せる。
 大丈夫。
 大丈夫。
 大丈夫。
 そう言い聞かし進んだ。
 仲間の死を受け入れ進んだ。
 死んでいく仲間達の屍を積み重ね進んだ。
 諦めるな。
 この死は無駄じゃない。
 無駄なんかじゃない。
 でも、俺?私?は薄々、気付いていた。
 仲間の死は私?俺?と釣り合わない。
 彼等は英雄だ。人類史に影響を与えた人類の宝だ。
 そんな彼らを無駄死にさせたのは誰なんだ?
 誰でもない、俺?私?自身だ!
 諦めたくなかった。死にたくなかった。世界を救いたかった!
 そんな、私?俺?の勝手な自己中心的な安易な考えが殺したんだ。
 
 
 
 それでも、諦めなかった。
 諦めたくなかった。
 この道は仲間の血で濡れている。
 ここで足を止めれば、流れた血は無意味になる。止まっちゃ駄目だ。
 
 解ってる。
 ホントは解ってるんだ。
 俺は世界を救いたい。これは本心だ。
 でも、もう、これ以上は進みたくない。
 この先は地獄だ。これからも、これまでも地獄だった。地獄を歩み続けた。
 だから。
 止まれない。
 だって、止まったら……俺は、もう進めない。立ち止まったら押しつぶされそうになる。歩み続けて、恐怖を誤魔化してここまで来たんだ。仲間の死は人類史の継続の為に。
 そうやって、ここまで来れた。
 仲間達の力と死のお陰で。
 
 そして、俺?私?は守れなかった。
 たった一人の女の子の死で、私は────俺は。
 
 死んだ。
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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