暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/GrandOrder///OutBre;ak
別の世界
[4/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初

 
 今でも、俺?私?は恐怖している。
 ジャックザリッパーという存在に。
 ジャックザリッパーという女の子に。
 
 「おかあさん!
 早く早く!」
 
 「はいはい、」
 
 こうやって表面上は普通に接せられる。
 明るく、ジャックの母親として私?俺?は接している。
 何処か、常識からズレた視点で物事を観ているジャックは俺?私?の演技に気付いているのだろうか?
 あの無邪気な笑顔も、私?俺?の演技を見て笑っているのか……。
 
 
 
 
 ん、おや。君から私に話し掛けてくるなんて珍しいねぇ。
 何か、私に用かな?
 
 ────────。
 
 あぁ……その事か。
 君の言う通り、現在進行形でそれの真っ最中だよ。
 
 ────。
 
 どうするも何も。
 私達には見守ることしかできない。
 それは君自身がよく知っているだろう?
 
 ………………。
 
 君の気持ちも分かる。
 けど、これは彼「女」の問題だ。私達が関わるべきじゃない。
 
 ……────。
 
 それにしても……もう、一ヶ月も経つのか。
 
 ────……。
 
 時の流れは残酷だ。
 でも、時にそれは救いにもなる。
 時間の経過で改善される事もある。私達はそれに頼るしかない。
 
 …………────。
 
 君だって、そうだったんじゃないのかな?
 
 ────……────。
 
 いや、君の場合は少し違うか。
 君は諦めようとはしなかった。
 諦めず、ただひたすらに前を見ていた。でも、彼「女」は君のように前だけを見つめて先には進めない。
 自分の進む道は本当に正しいのか……疑心暗鬼になる。
 今が、その時なのさ。
 
 ……────……。
 
 それでも、救いたいと……。
 君は傲慢だね。
 いや、強欲だよ。
 
 ────…………。
 
 はいはい。
 解ってるよ。
 でも、私は反対だ。
 
 ────────……。
 
 でも、共感はしている。
 このままでは駄目だって事は解ってるつもりだからさ。
 
 ……────……────。
 
 一ヶ月前。
 一人の魔術師と一人の少女によって世界は救われた。
 
 ────救われた?
 
 そう、救われた。
 
 あれは未来を取り戻す物語だった。
 確かに、世界は全人類は救われた。
 だが、それは一人の少女を犠牲にした結果だよ。
 
 ────ふざけるな。
 
 ふざけてなんかないよ。
 彼女の犠牲なくして世界の救済は成しえなかった。彼女の犠牲は尊き犠牲だったと思えば小さき問題だろう?
 
 ────お前は……。
 
 私だって、彼女の死は悲し
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ