暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1768話
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もどきではなく、床にぶつかり……突き刺さりもせずに弾かれた。
 いやまぁ、考えてみれば当然なんだよな。
 幾らゆかりが弓道部として、矢を射る技術が高くても、それはあくまでも弓道としての技術だ。
 つまり、止まっている的を射る為の技術でしかない。
 それも、じっくりと狙って射るという行程を経てのもの。
 あのスライムもどきのように、動き回っている相手を狙うというような練習はしていない以上、この結果は考えるまでもなかった。

「ほら、取りあえずお前は邪魔だよ」

 相手の強さというのを感知出来ないのか、スライムもどきはゆかりに向かって真っ直ぐに突っ込んでいく。
 そんなスライムもどきとゆかりの間に入るように、俺は瞬動を使って一人と一匹の間に割り込み、拳を振るう。
 矢が効果あった以上、当然俺の拳でも効果があるだろう。
 そう思ったのが……

「脆っ!」

 拳の一撃で、スライムもどきはあっさりと四散してしまう。
 それこそ、防御力云々なんて話ではなく、純粋に圧倒的な存在感、もしくは所有魔力量による違いか。
 ともあれ、スライムもどきはゆかりの攻撃でどうにかする前に死んで……もしくは砕けてしまった。
 そもそも、このスライムもどきは生き物なのか?
 それなら死んだという表現が合うのだが。
 ……まぁ、自分の意思があるようだったし、それを考えれば生き物であるのは間違いないんだと思う。
 ふと気が付き、ステータスを確認する。
 撃墜数が増えていない。
 だとすれば、あのスライムもどきは生きていなかったのか、それとも実はまだ死んでいないのか。
 ともあれ、撃墜数が増えていない以上死んだという認識はいらないな。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

 予想外に呆気なく倒してしまったスライムもどきだったが、ゆかりにとっては昨日の件もあってかなり緊張したやり取りだったのだろう。
 いや、昨日の件がなくても、元々ゆかりは普通の人間だ。
 殺すか殺されるかといったような戦いに慣れている筈もない。
 そう考えれば、寧ろ息を荒げただけで済んでいるのはいい方なのだろう。

「大丈夫か?」
「はぁ、はぁ、はぁ……ええ」
「ほら、取りあえずこれでも飲んで落ち着け」

 空間倉庫から取り出したウーロン茶のペットボトルを、ゆかりに渡す。
 それを受け取り、キャップを開けて飲み……それから数秒し、ようやく落ち着いた様子を見せる。

「……ありがと」
「どういたしまして。……って言いたいところなんだが、これからはまだまだ多くの敵と戦っていくことになると思うぞ。無理だと思ったら……」
「大丈夫よ」

 俺の言葉を無理矢理途中で止め、そう言ってくる。
 いや、それは俺に言っているというよりは、自分にそう言い聞かせ
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