第4話 武士道プラン発動せり
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ので、男と言う名の生き物に対する偏見は以前より弱まったが、まだまだ男嫌いの性格のままである事に変わりはない。
リザの愛想笑いはあくまでも今の護衛対象の名誉を、貶めず傷つけない為である。
無論それを理解しているマルギッテは、
「それではあの女子、マルギッテの部下なのじゃな?」
「ええ。部下であり、親しい同期です」
「ほぉ?流石はマルギッテの部下だな。中々いい眼をしている」
「それにしてもお前の部下にしては礼儀が正しいではないか?」
「含んだ言い方に聞こえましたが、そこは流しましょう。それで、本当のリザは部隊一のギャンブラーで一人称は俺です。女性に対してはある程度大らかですが、基本的には男嫌いなので誰であれ気を付けた方がいいでしょう」
クラスメイトの身を案じて――――と言うよりも、リザを起因としたトラブルを極力抑えさせるために説明したマルギッテ。
その同僚とは別口で反応する者がいた。最上旭だ。
「あの人、チラチラと士郎を見てるようだけど、何時彼女を誑かしたの?」
「何かおかしな風に聞こえた気がするんだが・・・」
「気のせいよ。それで如何なの?」
だが最上の疑問に答えたのは何故か京極彦一だ。
「あの風貌は・・・・・・確か葵の話に出て来た少しの間衛宮の家で一時的に滞在していたドイツ軍人だった筈だ」
「あら、そうなの?じゃあ、その短い期間で誑かしたのね。流石は士郎ね」
「全くだ。流石は我が親友」
この話はそれでも止まらず、当人抜きで2人は会話を続ける。
話題の当人たる士郎自身は否定したいのに口を挿む余裕がない上、後ろから何故か百代に睨まれていて、居心地を悪そうにしている。
だが本番はこれから。九鬼財閥が結局素性を洗い出せなかった本人が登場する。
鉄心に促されて現れたのはゲームや漫画で出て来そうな魔法使いの様なローブに身を包み、出店の屋台で売ってそうな仮面をつけたふざけた誰かだった。
「もったいぶらずに顔見せて見ろよー!」
生徒の誰かがそう叫ぶと、
「――――では、お言葉に甘えて」
言うと同時に姿を現したのは金髪の美少年――――レオだった。
「「「「「キャー―――!!!」」」」」
これに女生徒達の8割以上が可愛いと黄色い悲鳴を上げるが、1・2・3年のSクラス陣のほぼ全員が驚愕している。
「なっ!?」
「オイオイ嘘だろ!?」
「いやいや、そっくりさんでしょ?」
あまりに予想外の事で、今もこの現実についていけていないSの生徒諸君。
まあ、それ以上に驚いているのは九鬼家従者部隊の面々である。
(あの子供――――いやあの方は!?)
余程の事でも驚かない
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