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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
534部分:第四十二話 于禁、事実を知るのことその十

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第四十二話 于禁、事実を知るのことその十

「ラーメンでもね」
「そうですね。もうお昼ですね」
 気付けばだ。もうそんな時間だった。水時計が完全に落ちてしまっていた。
「それでは」
「うん。それで何食べるの?」
「麻婆豆腐はどうですか?」
 楽進はそれはどうかというのである。
「唐辛子と山椒を効かせた」
「いいわね。じゃあそれとね」
「それと?」
「炒飯はどうかな」
 馬岱はそれを提案するのだった。
「それはね」
「炒飯ですか。それならそれも」
「それも?」
「思いきり辛くしたものを」
 そちらもだった。
「それを」
「ひょっとしてだけれど」
 馬岱もここで気付いたのだった。それで少し探るような顔で楽進に対して問う。
「楽進さんって辛いの好き?」
「えっ!?」
「だって。さっきから唐辛子とか山椒とか言うし」
 ここから察することができることだったのだ。
「だからね。そうじゃないかなって」
「確かに。実はです」
「やっぱり好きなのね」
「そうした刺激のあるものが」
 やはり好きだというのであった。
「口に親しみます」
「そう。それじゃあね」
「それでいいでしょうか」
「私も辛いの好きだし」
 それでだというのだ。
「益州風のお料理もね」
「そうですか。それでは今から」
「うん、食べようね」
「麺もいいですね」
 楽進は微笑んでこうも述べた。
「そしてやはりそちらも」
「辛いものをね」
「はい、食べましょう」
 こうしてだった。彼女達はその辛い料理を楽しむのだった。そしてだ。
 劉備はだ。于禁と話していた。その話題は。
「あっ、于禁さんもなのね」
「そうなの」
 笑顔で劉備に話す于禁だった。
「張三姉妹大好きなの」
「凄く歌が上手くて」
「可愛くて」
「舞台も凄くてね」
「一度都で見て凄く好きになったの」
 于禁は眼鏡の下でにこにことして話す。
「グッズも全部持ってるわよ」
「実は私も。ほら」
 ここで団扇を出してみせる劉備だった。
「張角ちゃんのね」
「あっ、それ私も今持ってるの」
「張梁ちゃんと張宝ちゃんもそれぞれね」
「違った魅力があっていいの」
「そうそう。本当に最高の三人よね」
「私もそう思うの」
 まさに意気投合であった。その中でだ。于禁はふと言うのだった。
「けれど」
「けれど?」
「私歌や踊りは大好きなの」
 それはだというのだ。
「観るのも自分がするのも」
「私もよ」
「そうよね。私達って何か」
「似てるわよね」
「劉備さんもひょっとして」
 ここでさらに言う于禁は言うのだった。

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