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奇妙な暗殺教室
移動の時間
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訳がなく、さも当然の様に他のクラスは快適なグリーン車で俺たちE組は普通車両…まぁ修学旅行があるだけでもマシか。



「うちの学校はそういう校則だからな。入学時に説明しただろう?学費の用途は成績優秀者に優先される」


「おやおや君たちからは貧乏の香りがしてくるねぇ」


窓から顔を出し戯言をほざくモブ共は朝から絶好調らしい。正直お互いの為にも放っておいて2度と関わらないでほしい。と普段の俺なら思うだろう。だが、今日の彼らは運が無かった。


「うぜぇ……黙らすか(永遠に)」


「おう…先に席に座ってるぞ」


「あぁ…直ぐに済む」


千葉にそう言い丈一郎は殺気を押し殺し新幹線のドアがある所まで近づき


「フッ!!」


ドアに波紋を流し込む。



「まぁ僕たちは貧乏人と違ってグリーン車で優雅な「あ゛いでぇっ!」」



突然静電気を喰らった時の様な激痛が走り余りの痛みにモブ達はその場で転倒した。公共の施設でそんな醜態を晒した彼らは当然…



「うわぁ…なにあの子達チョー痛いんですけど」


「椚ヶ丘の生徒ってダサいんだ…プププ」


「これだからゆとりはダメなんだ。」


「キモ……」


等々、様々な辛辣な言葉を投げられる。しかも学校のど底辺であり、彼らが見下し、唯一優越感を得られるあのE組の前でそんな醜態を晒した彼らはなにも言わずに自分達の席に戻っていった。



「クズ共が…」



そう言い汚い汚物を見る目で彼らを見つめる丈一郎を見ていたクラスメイト達は後にこう語る。普段ならスカッとして同情の余地などないが、今回は彼らに同情するしかない、と



「やれやれ…俺の心の平穏はいつになったらやってくるんだろうか」



そう言い頭を抱えつつ、新幹線に乗うとすると周囲の人々の視線を釘付けにする場違いな女がキャリーケースを持ってこちらに近づいてきた。



「あら、ごめんあそばせ…御機嫌よう生徒達」



「……おいこらクソビッチなんだその格好はどう見たって修学旅行に来てくる服じゃあねーだろうが。あれか?今までの人生で世間一般の常識を太平洋に放流して来たのか?」



毛皮のコートにどう見たって高そうなサングラス、皮のブーツに毛作りのキャップ…ハリウッドスター顔負けの服装は明らかに修学旅行の引率の先生の格好には見えなかった。



「フッフッフッやっぱりガキには分からないか……女を駆使する暗殺者としては当然の心得よ。狙ってる暗殺対称にバカンスに誘われるって結構あるの。ダサいカッコで幻滅されたらせっかくのチャンスを逃しかねない。良い女は旅ファッションにこそ気を使うのよ」




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