ペルソナ3
1767話
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だった。
「アクセル、来たわね。……どうやら、これで昨日偶然この現象に巻き込まれたって線は消えたと考えてもいいみたいね」
「らしいな」
影から出てきた俺の姿に驚きながら、ゆかりはそう告げる。
既にその手には弓を持っており、矢筒も背負っている。
……靴も持っているのは、何でなんだろうな。まぁ、この場合は靴を取りに行ったりしなくてもいいので助かるけど。
ともあれ、戦う準備は万端……といったころか。
ただし、着ている服が弓道をやる時の弓道着っていうのか? 袴っぽいのと、肩から鎧っぽいのを付けているのが、ちょっとどうかと思うが。
「あのな。これから戦いに行くんだから、せめてもう少し動きやすい服装をしたらどうだ?」
「え? そんなに変? これって結構動きやすいんだけど」
「……少なくても、その袴とかだと、いざって時に自分で裾とかを踏みそうだし、あのスライムもどきとかだとその辺りの隙間から這い上がってきたりしそうじゃないか?」
「う゛っ!」
それは嫌だったのだろう。ゆかりは少し考えると、俺を一旦部屋の外に追い出してから、再び姿を現す。
するとそこには、弓と矢筒はさっきまでと同じだったが、学校の体育で使うのだろうジャージを身につけたゆかりの姿があった。
「どう? これなら文句はないでしょ?」
「あー……そうだな。取りあえず今日のところはそれでいいとして、後で何か考える必要はあるな」
出来れば軍人が使っているようなプロテクターの類があればいいんだが……ただ、ああいうのって、慣れないと動きにくいんだよな。
見た目からしてそんなに打たれ強くないように見える以上、まずは敵の攻撃に当たらないようにしておいた方がいいか?
それでも、やっぱり何らかの防御方法は考えておいた方がいい。
どうせなら、今日の日中にその辺りを考えておけばよかったな。
ただまぁ、どのみち今日あの塔に行くのは、あくまでも様子見でしかない。
もし本当に危険なようなら、明日にでも日中に俺がゆかりの防具になりそうなものを探せばいいだろう。
「じゃ、行くか」
「分かった。……でも、どうやって行くの?」
「どうやってって……決まってるだろ?」
そう告げ、俺は足下の影を広げていく。
「え? ちょっ!? きゃあっ! ちょっと、アクセル! 一体何をしてるのよ!」
いきなり足下から影に沈んでいく感触に、ゆかりの口から悲鳴が上がる。
「何って、お前も俺が影を使って転移魔法を使えるのは知ってるだろ? ここから一気にあの塔のある場所……月光館学園に向かうんだよ」
「べ、別にこんなのを使わなくても、普通に歩いて行けば……」
「昨日もこの現象に遭遇したゆかりなら、時間制限があるのは分かってるだろ
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