蒼雷の恋慕 02
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……特別に好き?」
小首を傾げるあたり理解は出来ていないようだ。
まあ異性への意識もないのに理解できるはずもないのだが。ただ好きの違いや異性への意識を考えなければレヴィが変わることはないだろう。
でも今すぐレヴィに必要なのは理解することじゃない。分からないものにきちんと目を向けて考えさせることだ。そうすればきっと……いつかは理解する日が来るのだから。
「うーん……」
「今は分からなくてもいいさ。だけど……分かるまで考えることをやめるな。将来的にお前のパパやママみたいに幸せになりたいならな」
「うん……分かった。シュテるんにも同じようなこと言われたし、ボクなりに考えてみる。答えが出るかどうかは分からないけど」
「だったら色んな奴に話を聞いたりしてみるんだな。少なくともちゃんと答えが出るまでは、さっきみたいに結婚しようって言われても俺はノーしか言わないぞ」
「むぅ……ショウって優しいようでそういうところ意地悪だよね。ボクはショウくらいにしか言ってないのに」
「お前のために言ってるんだよ」
お前は好きだとか結婚しようとかその言葉の持つ意味も責任も理解してないんだから。それを理解したなら今みたいに簡単に口には出来ないさ。
「それよりもう髪の毛乾いたぞ。さっさと飯食べに行くぞ。俺はお前と違って午前の内に出かけないといけないんだから」
「あ、ちょっ……一緒に行こうよ。そんなんだからボクが寂しく思うんだぞ!」
「人に飯を作らせた奴が文句言うな。それに髪の毛乾かしてやっただろ。十分に構ってやった」
「ボクからしたらまだ足りないの……って、だから一緒に行こうって行ってるじゃん!」
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